大動脈基部の手術
- 大動脈基部の拡張
- 大動脈弁輪拡張症
- 大動脈基部まで進展した大動脈解離など
に対して行われる。
- 人工弁置換
- 自己大動脈弁を温存して、人工血管置換、冠動脈再建
を行う。
術部に見られる所見
- 術部に液体貯留を高頻度に認める。
- 術後3ヶ月以降に液貯留を認める場合は漿液腫(seroma)が疑われる。
術部に見られる合併症
- 大動脈基部の仮性動脈瘤
- 冠動脈基部および吻合部狭窄
がある。
大動脈基部の仮性動脈瘤
- 仮性動脈瘤は、約5%に合併する。
- 破裂のリスクが高い。
- 手術による早急な治療が必要であるため心臓CT診断は重要。
冠動脈基部および吻合部狭窄
- 冠動脈基部・吻合部の狭窄は、手術糊に対する免疫反応・炎症反応により血管外からの圧迫が起こることを狭窄の原因とする説あり。
- 冠動脈CTは、評価に有用。
参考文献:臨床画像 Vol.38 No.7増刊号 2022 p14-16