気管気管支軟化症(tracheobronchomalacia)/気管軟化症(tracheomalacia)
- 上気道の脆弱化により呼気時に異常な気道狭窄を生じる疾患。
- 先天性と後天性(原発性(原因不明)、続発性(外傷、気管切開))に分類される。
- 原発性は慢性閉塞性疾患、肺感染症、肺癌に合併することが多い。
- 原因としては高度の咳嗽による胸腔内圧の上昇、さらにはtransluminal pressureの上昇がいわれている。
- 症状としては、難治性咳嗽、喘鳴、呼吸困難、繰り返す感染。喘息と誤診されることも多い。
気管気管支軟化症のCT所見
- レントゲンや吸気CTでの診断は困難。
- 努力性呼気CTで、三日月状の気管の虚脱(frown sign)。
- 吸気から呼気での内腔面積の減少が70%以上。
- Rainerらは気管気管支の内腔が呼気:吸気の比が1:2以下なる場合を手術適応としている。
参考文献:
- Murgu et al Respirology 2006;11:388-406
- Stern et al Radiology 1993:187:27-31
- Boiselle et al Radiology 2009;252:255-262