精巣腫瘍のリンパ節転移で重要なprimary landing zone
- 精巣腫瘍は腫瘍が左右どちらにあるかにより、最初に転移しやすいリンパ節の部位が異なる。
- いずれも腎静脈レベルより尾側レベルに好発する。
- 右の場合は、大動静脈間リンパ節が最初に転移しやすく、次いで、傍大静脈〜大静脈前〜大動脈前リンパ節に転移しやすい。
- 左の場合は、傍大動脈リンパ節が最初に転移しやすく、次いで、大動静脈間〜大動脈前リンパ節に転移しやすい。
- 右腫瘍から左側のリンパ節群に転移することはしばしばあるが逆はないと報告されている。
症例 20歳代男性
左精巣腫瘍を疑う所見を認めています。
左精巣腫瘍における最も好発部位とされる、傍大動脈(大動脈外側)にリンパ節腫大があり、転移が疑われます。
冠状断像で、腎静脈よりも尾側レベルにおいて、大動脈の外側(傍大動脈)に癒合したリンパ節腫大を認めていることが確認できます。
参考:精巣腫瘍取扱い規約 第4版 P25-28