半月板断裂、損傷の画像所見
- MRIでは半月板の変性あるいは断裂は、TEの短い撮像法(T1,プロトン密度,T2*強調像) で高信号を示す。
- 特にT2*強調像は変性や断裂に対する感度が高く、半月板断裂の評価に適している。
- 半月板の高信号は以下のようなgradeに分類され、grade3を断裂と判断し、これだけが有意。
半月板断裂・損傷のMRI画像でのGrade分類
- grade1 : 限局性あるいは点状または斑状の高信号。症状の有無に関係なくしばしば見られる所見で、半月板内の早期変性と考えられる。
- grade2 : 水平に走向する線状の高信号で,半月板の表面(上面あるいは下面)に達しない。grade1よりも進行した粘液変性に相当する。
- grade3 : 半月板の表面(上面または下面)に達する信号上昇。半月板断裂に相当する。一部の症例(5%以下)では半月板表面に達しない断裂(closed tear)のことがある。
※grade2とgrade3の区別は必ずしも明確でないことが多く、しばしば両者は混在する。
微妙な場合はあえて区別する必要もない。
症例 40歳代 男性 左膝内側部痛
関節面に到達する断裂面あり。