脾臓のSANTとは?
- Sclerosing angiomatoid nodular transformationの略。
- 脾臓赤色髄由来の非腫瘍性血管性病変。
- 肉眼的には多結節状の形態を示す。
- 年齢は30歳から50歳台で報告あり。
- 腫瘤最大長径の平均は48mm。
- 原因は不明だが、反応性、IgG4、EBVなどの関与が考えられている。
- 症状は通常無症状。時に腹痛、腹部不快感や脾腫を伴う。
- 通常は単発性。
- 被膜を持たずに、周囲脾臓実質とは境界明瞭。
- SANT様変化は、転移性腫瘍、サルコイドーシスでも見られることがある。
SANTの画像所見は?
- 画像所見の報告は少ないが、T2強調像低信号で、ダイナミックにおいて遷延性に造影されるパターンを呈するとされる。
- 炎症性偽腫瘍と区別がつかないことがしばしばある。
- PET/CTで腫瘍は集積を認めるが、中心部に集積を認めないことがあり、prunes on bread と表現されることあり。
参考)