乳管拡張症(duct ectasia)
・間質の線維化による乳管の圧迫狭窄ないし閉塞により、乳管内分泌物が貯留し乳管が拡張したもの。
・拡張した乳管の内容物は、脂質の豊富な濃縮物と細胞成分が貯留している。
・乳管上皮に損傷される
→分泌物が周囲に漏れる。
→周囲に無菌性の炎症
→形質細胞が浸潤
→乳頭直下に線維化が及べば乳頭陥凹が生じる。
・日本人には少ないと言われる。
・通常は無症状、まれに痛みや乳頭からの分泌物および乳頭の陥凹を伴うことあり。
・乳管が拡張するものには、乳管拡張症のほか、乳頭腺管癌、乳管内乳頭腫、乳管内乳頭腫症などがある。
乳管拡張症の画像所見
・乳管内腔に棍棒状あるいは管状の石灰化を乳管に沿った分布で認める。
・乳管周囲が石灰化している時は中央に透亮像を伴う、厚く長い石灰化。
・通常はびまん性で両側性に認める事が多い。
・典型像は診断は容易。良性石灰化であり、精査および治療の必要はない
明らかな良性石灰化(カテゴリー1or2)
- 皮膚、血管、線維腺腫
- 乳管拡張症
- 円形、中心透亮像
- 石灰乳
- 縫合部
- 異栄養性