血管内リンパ腫(intravascular lymphomatosis:IVL)
・全身の臓器の小動脈や毛細血管内に腫瘍細胞が増殖する稀な疾患。
・接着分子の発現異常により血管内に腫瘍細胞が止まるとされる。
・びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBL)の亜型。
・高齢者に多い。
・症状は、閉塞症状であり、性格変化などの神経症状、皮膚の紅斑、呼吸困難(拡散能障害による)など。
・末梢血や骨髄には腫瘍細胞は認めないのが一般的。
・画像での早期発見が困難なことがある。剖検で診断されることが多い。
・ただし近年は、リツキシマブの登場により予後は改善傾向。なので、生前に診断することが大事。
肺血管内リンパ腫の画像診断
・CTにて、びまん性すりガラス、小葉中心性の淡い濃度上昇。異常を認めないこともある。
・肺胞隔壁の肥厚によるすりガラス影と考えられる。
・LDH、sIL-2R高い場合や、画像所見(スリガラス影主体)が乏しいのに、呼吸不全や低酸素血症が強い場合、IVLも考慮に入れる。
・Gaシンチにて肺野の著明な集積増加の報告あり。