筋損傷
・肉離れ(muscle strain)
・筋挫傷(muscle contusion)
に分けられる。
肉離れ
・遠心性の力が筋肉に働いた時に起こる筋の損傷。
・腱筋移行部が損傷されやすい。
・自家筋力によるもの、広義には介達外力によるものも含まれる。
・自家筋力によるもの:短距離走におけるハムストリングス、サッカーのシュートをするときの大腿直筋、テニスやバドミントンなどの切り返すときの腓腹筋内側頭など。
・介達外力によるもの:坐骨結節からの断裂。→成長期に起こると裂離(剥離)骨折の原因となる。
・肉離れの病態は、大きく分けて筋肉内血腫、筋肉の断裂、筋膜下の液体あるいは血液の貯留に分けられる。
[deco_bg image=”paper1″ width=””]【肉離れの重症度分類(Kredjeiの分類)】
軽症(第1度):わずかな筋線維の損傷。MRIではわずかな所見のみ。
中等症(第2度):部分断裂。MRIでは筋腱移行部に部分断裂。
重症(第3度):完全断裂。MRIでは筋腱移行部に完全断裂。[/deco_bg]
筋挫傷
・筋肉に直達外力が働いて生じた損傷。
・深層の筋が損傷されやすい。
筋損傷の画像所見
・脂肪抑制T2WIもしくはSTIRを必ず撮影する。いずれかを撮影しないと見落とすことあり。
・筋膜に沿った浸出液、筋肉線維に沿った筋状の浸出液、筋肉内血腫、筋・腱断裂を認める。