孔脳症(porencephalia(porencephaly))

・脳実質内の空洞または嚢胞であり、大脳半球内に脳室との交通を有する。

・虚血、出血や手術、感染症(ヘルペス、サイトメガロウイルスなど)などにより後天的に脳室と交通ができたものであり、周囲に異常灰白質は認められない。

・一方で、周囲に皮質形成異常を伴う場合は、裂脳症。(さらに裂隙が髄液腔と連続しているかないかで、open-lip typeとclosed-lip typeに分けられる。)こちらは、神経細胞遊走異常。

・脳脊髄液の拍動が伝わる結果、経時的にサイズが増大することあり。

・片麻痺の原因となる。

症例 80歳代男性

porencephalia

右側脳室前角と連続性を有している嚢胞性病変あり。MR(非掲載)と合わせて、孔脳症と診断した。

脳室と連続性のある脳表のくも膜下腔を見たら

・裂脳症(shizencephaly)

・孔脳症(porencephaly):なんらかの原因により脳実質が破壊。

を鑑別にあげる。

新生児の頭蓋正中部の嚢胞性腫瘤の鑑別

・くも膜嚢胞
・一次性半球間嚢胞
・頭蓋咽頭腫
・孔脳症
・水頭症

ご案内

腹部画像診断を学べる無料コンテンツ

4日に1日朝6時に症例が配信され、画像を実際にスクロールして読影していただく講座です。現状無料公開しています。90症例以上あり、無料なのに1年以上続く講座です。10,000名以上の医師、医学生、放射線技師、看護師などが参加中。

胸部レントゲンの正常解剖を学べる無料コンテンツ

1日3分全31日でこそっと胸部レントゲンの正常解剖の基礎を学んでいただく参加型無料講座です。全日程で簡単な動画解説付きです。

画像診断LINE公式アカウント

画像診断cafeのLINE公式アカウントで新しい企画やモニター募集などの告知を行っています。 登録していただくと特典として、脳の血管支配域のミニ講座の無料でご参加いただけます。