黄色靭帯とは?
- 黄色靭帯は椎弓間を連結する靭帯で、頭蓋底から仙椎に及ぶ。
- 上位椎弓の下縁前面から起こり、下位椎弓の上縁に付き、前端は関節突起関節嚢の前面に始まり、後端は正中線で棘間靭帯と融合する。
症例 30歳代男性 正常
→正常解剖は、画像診断解剖ツール。
黄色靭帯骨化症(OYL:ossification of yellow ligament)とは?
- 原因は不明。
- 黄色靭帯が骨化することにより、脊髄や神経根症状を来す。
- 胸腰椎移行部に好発する。
- 骨化巣には小病変と大病変の2種類ある。
- 小病変:20歳以上のほぼ全例で下位胸椎から胸腰椎移行部に認める。
- 大病変:神経症状を来す。50歳以上の単純X線で約5%に認める。
黄色靭帯骨化症の画像所見
- 骨化は椎弓に沿って後外側から脊柱管内に突出して見える。
- 骨化なので診断はCTの方が容易。
- ただし、骨化による脊髄圧迫の程度や、脊髄内の信号変化はMRが有用。
症例 70歳代女性
Th11/12レベルにおいて左優位に黄色靭帯の骨化を認めています。
症例 60歳代 男性
L2/3レベルにて左側に黄色靭帯の骨化を認めています。
参考)エキスパートのための脊椎脊髄疾患のMRI 第2版 P260-262