茎状突起過長症(elongated styloid process)/Eagle症候群(Eagle syndrome)
- 過長の茎状突起または茎状舌骨靭帯の石灰化→舌咽神経、頚動脈を圧迫→咽頭や顎下部、耳にかけて疼痛、嚥下痛、耳鳴、顔面痛、肩こり、頸部圧痛、頭痛を起こす病気。
- その他、茎状突起が内側を走行する内頸動脈を圧迫することにより、一過性脳虚血発作や脳卒中を引き起こす事あり(stylo-carotid artery syndrome)。
- 正常の長さは17-19mm程度。
- 成人の4%が25mm以上で、そのうち4%に症状が発現すると報告あり。3cm以上を過長とする。
- なので長くても全く症状がない場合もあり。
- 40歳以上の女性に症状を生じやすい。
- 診断は、口蓋扁桃触診で、茎状突起を触診し、かつ同部位に疼痛があること。また局所麻酔で疼痛が消失すること。
- 治療は鎮痛薬や茎状突起切除術。
症例 30歳代女性
頭部CTの3D再構成で右の茎状突起に6.1cm(>3cm)と過長を認めており、茎状突起過長症(Eagle症候群)と診断できます。
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神経痛として咽頭痛をきたす疾患
- 舌咽神経痛
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