脳出血はCTでどのように経時的変化をするのかについてまとめました。
脳出血のCTにおける経過・経時的変化
脳出血はCTでどのように経時的変化をしますか?
以下のように変化します。
- CTでは急性期脳出血は、直後から高吸収を呈する。
- その後24〜48時間で最も吸収値が増大して、周囲の浮腫性変化も生じ、その後、吸収されていく。
- より細かく見ると以下のようになる。(あくまでシェーマです。)
1,発症直後-亜急性期(〜1週間)
- 発症数時間から周囲に浮腫が生じ、低吸収となる。浮腫は数日で最大となる。
2,吸収期(1週間〜2,3ヶ月)
- 浮腫は1週間で消失し、次に血腫の辺縁から低吸収化が起こる。
症例 60歳代女性 右前頭葉皮質下出血
右前頭葉皮質下出血の頭部CTによる経時的な変化です。
- 発症当日は高吸収の血腫が明瞭です。周囲に低吸収域を示す浮腫性変化あり。
- 14日後には血腫の周囲からの低吸収の進行を認めており、血腫はサイズが小さくなっており吸収傾向です。
- 40日後には血腫の高吸収域は消失しており、低吸収のみ残っています。血腫が吸収されてたことによるmass effectも消失しています。
3,瘢痕期
- 壊死組織が貪食排除され、液化空洞を形成する。液化空洞は脳脊髄液と同等の低吸収値となる。
- 占拠効果が消失し、血腫の最大サイズよりも空洞は縮小する。
動画解説しました。