視床出血の特徴は?
・主な責任血管は、視床膝状動脈、後視床穿通動脈(いずれも後大脳動脈の穿通枝)
※血管支配域については、頭部画像診断ツールにてご確認ください。
・限局性の場合は一般的に予後は良いが、内包や周囲構造に進展したり、脳室内穿破を起こすと予後不良。
・血腫と反対側の感覚障害、視床症候群、眼球の内下方偏位や病巣側への共同偏視、縮瞳などの症状あり。
・脳室に隣接しているので、脳室穿破および水頭症を起こしやすい。
・脳室穿破の方向は、放線冠方向に進展して側脳室体部へ穿破することが最も多い。
・脳室内出血により閉塞性水頭症をきたした場合は脳室ドレナージ術の適応。
症例 60歳代男性
動画で学ぶ視床出血6症例
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視床の血管支配
・後大脳動脈からの穿通枝と覚えておけばよいが、より細かくは次のよう。
- 視床灰白隆起動脈(thalamotuberal artery):P-comから分岐。視床腹側核、内側核を支配。
- 視床穿通動脈(thalamoperforate artery):P1から分岐。中脳傍正中領域と視床内側領域を支配。
- 視床膝状体動脈(thalamogeiculate artery):P2から分岐。視床の外側領域を支配。