前頭骨内板肥厚(hyperostosis frontalis interna)とは?
- 頭蓋骨は皮質を外板と内板にわけ、間にある海綿質の部分を板間層というが、このうち内板のみに凸レンズ状の肥厚を認めるもの。
- 中年以降の女性に生理的に見られることがある。
- 15%程度に見られるとされる。
- 原因や発生機序は不明だが、エストロゲン曝露期間延長が関与するとされる説もある。
- 内板に限定し、男性にはほとんど見られない。
- 通常無症状であるが、時に頭痛、脳萎縮、髄膜刺激症状、肥満、糖尿病、気分障害、パラノイアなどを合併するとされる。
症例 80歳代 女性
両側前頭骨内板に肥厚を認めています。
前頭骨内板肥厚(=内前頭骨過骨症)の所見です。
参考文献:臨床画像 Vol.33,No.10,2017 P1234-1235