アトピー性脊髄炎の画像診断(atopic myelitis)
・髄液中、あるいは血清中に好酸球が増加、あるいはアトピーの既往のある脊髄炎では本症を疑う。
定義(1997年Kiraら)
①アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性皮膚炎など)に罹患している。または、高IgE血症を有する患者に発症する原因不明の脊髄炎。
②画像的にMSの診断基準を満たさない。
①アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性皮膚炎など)に罹患している。または、高IgE血症を有する患者に発症する原因不明の脊髄炎。
②画像的にMSの診断基準を満たさない。
・急性〜亜急性に発症する四肢遠部の異常感覚が最も多い。
・治療として、ステロイドパルス療法、γグログリン静注、血漿交換など。
・画像所見としては、頸髄が多く、典型的には後索に好発する。
画像所見
・MRIではT2WIで高信号を呈し、造影T1WIで増強効果を認める。
・症状軽快後も画像所見は持続することが多く、脊髄腫瘍との鑑別が困難な症例もある。
・鑑別として、多発性硬化症、シェーグレン症候群やSLEに伴う脊髄炎、亜急性連合性脊髄変性症、急性横断性脊髄炎、急性散在性脳脊髄炎などが挙げられる。