Xp11.2/TFE3転座腎細胞癌

・小児、若年者に発生する腎癌の1/3を占めるとされ、見過ごされて来た可能性あり。

・核はhigh grade、細胞質は淡明るい。構築は乳頭状、巣状。

・組織は淡明細胞癌、乳頭状腎細胞癌どちらともいえない。非定型的な組織像。

・微細な石灰化、基底膜様物質の沈着。

・TFE3遺伝子の関係した転座はいくつか種類がある。

・TFE3蛋白はMiFファミリー転写因子なので核に存在。

・6p21/TFEB translocation RCCも報告されている。次回改定のときにWHO分類に入るかも。日本ではまだ4例くらいしか報告がない。メラノサイト分化マーカーが高頻度にTFEB転座腎癌で陽性。

 画像所見

・中等度に持続性に濃染される。(乳頭状RCCに類似)
・石灰化あり。

・病理でclear cell RCCと言われる。→hypoのときは、これを疑う。hypoだからclear cell RCCではない!と言ってTF3を染めてもらう。病理をひっくり返せる。

・疑わないと病理で染色してもらえない!

転座型腎細胞癌を見逃さないために

・小児、若年に発生。淡明な細胞質、乳頭状構築、巣状構築、石灰化に注意。

・免疫組織化学的に転座蛋白(TFE3)が陽性。

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