内反性乳頭腫(inverted papilloma)
・全鼻腔腫瘍の約4%、乳頭腫の約半分。
・HPVが関与していると言われる。
・男:女=4:1。
・高齢者の鼻腔閉塞の原因となる。
・中鼻甲介付近の鼻腔外側壁に発生、骨壁を外側に圧排。さらに増大すると上顎洞、篩骨洞に進展をする。・腫瘍性上皮の間質への入り込み、内方発育。
・強い再発傾向、癌(扁平上皮癌)の発生が3~24%と高率→骨破壊や壊死、浸潤傾向などに注意。
・表面分葉状、鼻腔外側壁再構築や反応性骨硬化(限局性であれば腫瘍基部を示唆)
・CTでは片側性で分葉状の軟部腫瘤を呈する。
・MRIのT2強調像では、多くの悪性腫瘍と異なり、やや高信号を呈する。
・陥入した粘膜の蛇行、弯曲した形状、 “脳回様” ”columnar”パターンといわれ、T1WI、T2WIで索状の構造を認める。
・約10%に石灰化。