上咽頭悪性リンパ腫
・上咽頭では上咽頭癌に次いで2番目に多い悪性腫瘍。
・ホジキン病以外のリンパ腫はリンパ節外病変がほとんど。
・咽頭粘膜間隙に好発(頭頸部節外病巣の24-35%)
・好発年齢:70歳代。
・症状は二次性耳管機能不全による片側性あるいは両側性難聴。持続する鼻出血、鼻閉、リンパ節腫脹。
・治療の主体は放射線治療と化学療法。
画像診断
・比較的やらかい腫瘍で既存構造を保ちながら進展する傾向あり。
・上咽頭癌との相違点
①比較的大きな腫瘤の割に深部浸潤に乏しい。
②頸動脈間隙浸潤があるのに下位脳神経症状に乏しい。
③リンパ節腫大が2cm以上でも壊死を伴いにくい。
④扁桃レベルへの下方進展例でも頭蓋底浸潤を伴いにくい。
・比較的均一な浸潤性軟部組織腫瘤を呈する。
-CT:筋肉とほぼ等濃度
-MRI:T1WIで筋肉と等〜軽度高信号、T2WIで比較的高信号、造影後は中等度の増強効果。
・内部に隔壁様構造は確認できない。