典型的なCOVID-19肺炎のCT画像所見

  • すりガラス影(円形(マリモサイン)、半円形、不整形)
  • 両側下葉末梢優位、背側優位の分布
  • すりガラス影+網状影、crazy paving pattern
  • すりガラス影+コンソリデーション
  • 索状影、陰影の収縮(他の感染症では稀)
  • びまん性陰影

COVID-19肺炎で通常認めない所見

  • 小葉中心性陰影
  • 空洞
  • 胸水を伴った小葉間隔壁の肥厚
  • 胸膜肥厚

COVID-19肺炎とCT所見の経時的変化

  • CT所見は急速に変化し、病期によってさまざまな画像を呈する。
  • CT所見の経時的変化を知ることで、CTから病期を推定し、臨床経過を予測することが可能。
  • 臨床症状とCTでの肺炎像の重症度は概ね一致するが、症状が先行し、画像所見が数日遅れて現れることが多い。
  • CTでの病変範囲は6-13病日でピークに達する。
  • 進行する場合、症状発症後10日前後でCT所見が最も進行する。
  • ICUに移る最も多い原因は急性呼吸窮迫症候群(ARDS:acute respiratory distress syndrome)であり、主な死因となる。

COVID-19肺炎のCT所見の経過

pure GGO主体
→crazy-paving pattern
→コンソリデーション混在、拡大

【治癒する場合】
→収縮性変化(索状影)
→改善(ただし、陰影が遷延し残ることもある。)

【増悪する場合】(発症10日前後)
→びまん性陰影
→DAD

COVID-19肺炎の臨床経過と画像所見の変化

 

参考文献

  • INNERVISION(35・11)2020 P17-33
  • Salehi S,et al.AJR Am J Roentgenol 2020;215:87-93
  • Wu J.et al.Eur Radiol.2020:5455-5462
  • Song F, et al.Radiology.2020;295:210-217
  • Prokop M,et al.Radiology.2020;296:E97-E104
  • Berlin D.et al.NEJM 2020;383:2451-60

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