慢性肝炎(chronic hepatitis)とは

・定義:6ヶ月以上肝炎の症状が継続し、肝機能障害やウイルス感染が認められる肝炎

・病理:
 ①グリソン鞘におけるリンパ球を中心とした円形細胞浸潤
 ②線維性結合組織の増生
 ③活動性-限界板の破壊およびpiece meal necrosis
 →線維結合組織により隣接するグリソン鞘が連なる。
 →肝細胞の再生と結節性肥大。
 ④非活動性-炎症細胞浸潤がグリソン鞘に限局

慢性肝炎の画像所見

・Dynamic MRI:末梢側のlinear enhancement(遅延相)
 →グリソン鞘の線維組織へのGd移行の遅延
 →急性増悪:early patchy enhancement(動脈相)

・慢性肝炎では肝辺縁の鈍化、左葉外側区・尾状葉腫大、右葉・左葉内側区の萎縮が認められるが、一般には軽度の肝脾腫や肝縁の鈍化といった軽微な変化しか見られない場合が多く、病期の進んでいない慢性肝炎の画像診断は困難

・リンパ節腫大では、肝内リンパ節(#12)や総肝動脈周囲リンパ節(#8)の腫大を認める。

参考)central zoneとperipheral zoneまとめ
・肝硬変→門脈血流低下が起こると、
central zoneは門脈血流優位のまま、肥大
peripheral zoneは動脈血流優位となり、萎縮。線維化を起こし、肝機能は低下。EOBでの肝細胞相での取り込みも落ちる。
参考)肝機能が落ちるほど、肝細胞相での取り込みは落ちるし、遅い。Child C症例では20分後撮影でも不十分なことが多い。

だから慢性肝炎〜肝硬変では、辺縁部は、早期濃染されるが、肝細胞相での取り込みは落ちるため遅延性に濃染される(linear enhancement)。のだろう。

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