異所性子宮内膜症
- 子宮内膜症とは、子宮腔以外の場所で、子宮内膜様組織が発生し、疼痛、不妊などを起こす疾患。
- 最も有名なのが卵巣であり、内膜症性嚢胞やチョコレート嚢胞と言われる。
- 他、骨盤内膜症と呼ばれる、骨盤腹膜に生じることもあり、骨盤臓器の癒着を伴うことがある。
- 他、消化管や尿路に生じることがある。これらはいずれも腹腔内である。
- 極めてまれに、腹腔外に生じることがある。中でも有名なのは、肺に生じて続発性の気胸を生じるもの。他には、横隔膜、脳、末梢神経や皮膚や皮下に生じる。
- 皮膚や皮下では、腹壁瘢痕、臍、鼠径部、外陰部に認められる。
- 女性の臍部の腫瘍の3-4割が臍部に生じた異所性内膜症と言われる。
- 画像では、MRIにてT1WIおよび脂肪抑制T1WIにて高信号、T2WIにてヘモジデリンを示唆する低信号が特徴的だが、小さなものは分かりにくい。
膀胱子宮内膜症
- 膀胱内腔に腫瘤あり。あたかも膀胱腫瘍のよう。浸潤性の腫瘍のように見えることも。
- 脂肪抑制T1WIで点状高信号が見られるのが特徴。
- 骨盤内膜症の所見が同時に存在することがある。
- 子宮膀胱窩の閉塞を伴うことが多い。
月経随伴性気胸(Catamenial pneumothorax)
- 月経周期に一致する繰り返す気胸。
- 生殖可能年内の女性の右気胸、特に再発例ではこの疾患を疑う。
- 圧倒的に右に多い。
- 横隔膜の異所性子宮内膜の穿孔を介して、経膣的に腹腔内に入ったairが胸腔内に移動するためという説あり。
- 胸腔鏡にて横隔膜のブルーベリー斑を認める。
- 治療は外科的治療。
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