鼠径ヘルニアを診断する上で知っておくべき解剖
まずは骨盤レベルでの、腹膜腔(腹腔内)の解剖を見てみましょう。
実際のCT所見(腹水が多い症例でよく見えます)
このように腹腔内には様々な名称がついたくぼみ(窩)があると同時に、前腹壁には腹腔に突出するヒダが3つあります。
真ん中から
- 正中臍ヒダ
- 内側臍ヒダ
- 外側臍ヒダ
です。
中でも外側臍ヒダには、鼠径ヘルニアの目印になる下腹壁動静脈が通るので重要です。
これを前から見たシェーマが次のようになります。
そして外側臍ヒダ(下腹壁動静脈)の内側あるいは外側でヘルニア門を作り、腸管などが脱出するのが、鼠径ヘルニアです。
- 内側でヘルニア門を作るのが、内鼠径ヘルニア
- 外側でヘルニア門を作るのが、外鼠径ヘルニア
と呼ばれます。
シェーマにするとこのようになります。
参考)鼠径ヘルニアの画像診断
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