非可逆的な組織障害の検出
・細胞性浮腫を起こした部位は非可逆的であり、梗塞に陥る。これを画像で読み取る方法は2つ。
①Early CT sign
②拡散画像:拡散強調画像高信号、ADC低下
※②DWI>①CTで検出できる。
・虚血強度が強いほど、早期に異常所見が出現する。
※虚血強度の目安は以下の2点
・虚血強度が強い:近位側閉塞、側副血行がない。
・虚血強度の強さ:塞栓症>血栓症>ラクナ梗塞
・非可逆的な組織への再開通を起こすと、著明な血管性浮腫や出血性梗塞をきたす危険あり。
経静脈的血栓溶解療法(t-PA)とCT
・脳梗塞発症後3時間を超えてしまうと、出血などの重大なside effectのriskが上がってしまう。(rt-PA(アルテプラーゼ)は2012年に基準が変更され、発症から 4.5時間以内に適応となった)
・MRIが24時間体制で稼働する施設は世界的にもまだ少ない。許される時間内でCTのみ実施可能でそのCT所見に基づき、t-PA施行を決めることが現実。
・CTは急性期脳梗塞の診断のみを目的としておらず、出血の有無の確認が最重要。
rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法
・対象は発症4.5時間以内の、全ての臨床カテゴリーの虚血性脳血管障害患者。
・10%を急速に、残りを1時間かけて静脈内へ投与する。
・血栓溶解療法は、使用基準を守らない場合、出血の可能性が増大する。
・4.5時間という時間制限があるため、画像診断は必要最低限に留める必要がある。
・広範な早期虚血性変化を認める場合は適応外。(MCA1/3ルールは、第1版では記載があったがなくなった。)