脳虚血による脳の代償とペナンブラの関係
・脳血流が100mmHgより低下すると、血管が拡張することにより脳血流量を増加させて代償する。
・ところが60mmHgより低下すると血管拡張による代償機構はこれ以上使えず、脳細胞が酸素摂取率を上げようとすることで代償しようとする(misery perfusion)。
・さらに40mmHgより低下すると酸素摂取率を上げることで代償できなくなり、脳細胞の酸素消費量が減っていく、つまり、虚血に陥る。
・20mmHg強で機能的機能障害閾値に到達し、16mmHg程度で、細胞膜障害閾値に到達する。ここを超えると細胞は壊死に陥る。この間ならまだ逆戻り出来る可能性がある(ペナンブラ)。
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diffusion-perfusion mismatch
・臨床的には拡散強調像高信号のほとんどは最終梗塞に至る。
・拡散異常領域よりも広い範囲で灌流異常領域がある。
・拡散異常領域は最終梗塞の最小範囲を示し、灌流異常領域は最大範囲を示す。
・拡散強調画像で所見が出現する前に虚血を検出し、diffusion-perfusion mismatchを診断する必要がある。