肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)

  • 古典的肝細胞癌(classical HCC)=中〜低分化型肝細胞癌
  • 早期肝細胞癌(early-HCC)=高分化型肝細胞癌

に大きく分けられる。

肝硬変における多段階発癌

hepatocellular carcinoma

・HCCのグレード分類→分化度分類
=高分化型(well)→中分化型(moderately)→低分化型(poorly) 、&未分化型(undifferantiated)

結節内結節・・・高分化型の内部に中分化型or低分化型の成分が認められる。

hepatocellular carcinoma1

肝腫瘤のT1,T2WIコントラスト

hepatocellular carcinoma2

※高分化型HCCでT1WIで高信号を呈するのは、腫瘍内に含まれる脂肪成分やFe,Cu,Zn,Mnなど金属沈着によるT1短縮効果を反映している。

HCCはEOBでどう見える?

hepatocellular carcinoma3

このようにEOBの出現によって、より早期の肝癌を検出できるようになりました。

予後が異なるため分化度を鑑別する必要があります。

古典的肝細胞癌(classical HCC)=中〜低分化型肝細胞癌

  • 肝障害、特にHCV、HBV患者。

画像所見

  • 早期濃染しモザイク状構造(隔壁)、被膜を呈する。→後期相では低吸収域へと変化し、リング状造影効果を呈する。
  • HCCが低分化へ進むほど、門脈相での信号が低くなる。つまりwash outが早くなる。(Okamoto D, et al Eur J radiol.2012 Jun:81(6):1116-21)
  • HCCが低分化へ進むほど、ADCは低値になる(0.76±0.10)(Nishie A,et al Eur J Radiol,80(2):e29-33,2011)
  • 脂肪成分を含むことがある。他にも脂肪成分を含む疾患はあるが、頻度は少なく、脂肪を見たらまずHCCを考えよ。(in phase→opposed phaseで信号低下)
  • 肝辺縁からの突出。
  • 腫瘍栓形成(門脈、肝静脈、胆管)。
  • 肝内転移、腹膜播種(稀)。
  • リンパ行性転移はまれ。
 低分化肝癌を診断するkey所見
①腫瘍血流の低下
②早いwashout
③低いADC値
症例 40歳代男性 B型肝炎

HBV

症例 70代男性 B型肝炎

classicalhcc1 classicalhcc2 classicalhcc3

まとめ

classicalhcc5

動画でチェックする

腫瘍栓(脈管浸潤)について

  • 門脈浸潤(20%)→肝内転移
  • 肝静脈浸潤(9%)→肝外転移
  • 胆管浸潤(3%)→閉塞性黄疸(icteric type of HCC)→bil,ALP,CA19-9が上昇する。

の要因となり、いずれも予後を左右する。

※腫瘍栓か血栓かの鑑別については、ダイナミックにてわかることもあるが、なかなか難しいことの方が多い。

症例 50 歳代の男性。検診の腹部超音波検査にて肝腫瘤を指摘。

HCC CT dynamic2011年放射線科診断専門医試験問題58より引用。

S4/5に境界やや不明瞭な多血性腫瘤あり。後期相ではwashout一部であり、門脈には腫瘍の浸潤を認めている。HCCの門脈浸潤を疑う所見。

 

症例 60歳代 男性 HCC

HCC IVC invasion

腫瘍の右肝静脈から下大静脈への進展あり。

早期肝細胞癌(early-HCC)

・ほとんどが直径2cm以下の小肝細胞癌。腫瘍結節内の間質浸潤(stromal invasion)を伴う

・動脈相では造影効果に乏しく、門脈相・平衡相でも門脈血流の低下により、周囲に比べて造影効果が低下した小結節となる。

肝細胞相で抜ける乏血性結節はe-HCCと診断してよい。

・low grade DN → high grade DN → e-HCC

▶画像パターン

hepatocellular carcinoma4



関連記事はこちら