非閉塞性腸管虚血(NOMI:non-occlusive mesenteric ischemia)とは?

定義:腸間膜動静脈に閉塞が認められない腸管虚血

腸管壁の微小循環レベルでの虚血に伴う腸管虚血であり、CTでの分解能では捉えきれない場合あり。

NOMIの原因は?

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心不全、ショックなど全身の低還流→脳や心臓など重要臓器への血流を維持するために腸間膜動脈末梢が攣縮することが原因。

  • うっ血性心不全
  • 体外循環使用
  • ショック状態
  • 血管作用薬使用(ジギタリス、αアドレナリン作動物質、バゾプレッシン)

などと関連があるといわれている。

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NOMIのリスクは?

  • 50歳以上
  • 透析患者
  • 心大血管手術後
  • 心疾患(MI、不整脈、ジギタリス内服など)
  • 肝腎疾患

NOMIの症状は?

  • 腹部全体あるいは腹部のいかなる部位にも疼痛を認める。
  • にもかかわらず、視診や触診では所見がないことがある。

NOMIの血液検査は?

  • 初期には血液検査で異常をきたさないことも多いので注意。
  • 典型的には、CK、ALP、LDHなどが高値を示す。
  • また、血液ガス検査において、代謝性アシドーシスを示す。

NOMIをいつ疑うか?

  • トランスアミラーゼの上昇
  • LDHの上昇
  • 原因不明のアシドーシス
  • エンドトキシンショック

※初期には血液検査上異常を認めないことも多い。

※臨床所見や血液生化学検査から腸管虚血が疑われることも少なくない。

NOMIの診断は?

  • 診断のGold standardは血管造影で、腸管膜動脈末梢が攣縮状に狭小化して描出されないことを確認。
  • 最近は、CTA、造影MRIでOK
この疾患は疑わなければ診断がつかない疾患です。

NOMIの画像所見

  • 報告はたくさんあるが「これが典型」といえるようなものはない。画像での検出には限界がある。
  • 以下のsmaller SMV signがあればNOMIの可能性がある。
  • 画像診断の主な役割は、腸管虚血を疑われる症例で、SMA閉塞症、絞扼などを除外すること、消化管の状態の把握にある。病歴が重要。

所見は血管造影にて、

  1. SMA分枝起始部の狭小化.
  2. SMA分枝血管の不整,
  3. SMAアーケードの攣縮,
  4. 腸管壁内血管の造影不良 である。

NOMIの治療は?

診断がつけば直ちに

  • 補液

を開始すると同時に、

  • 塩酸パパベリン30~60mg/時の持続動注、PGE1、抗アンジオテンシン薬

などを考慮。

Smaller SMV sign ⇆ NOMI ?

  • 正常ならば、SMV>>SMA
  • SMA領域の血流障害→血流がSMVに帰ってこないのでSMV潰れる→SMV<SMAとなる。(smaller SMV sign) (動脈壁は厚いから潰れない)
  • NOMIに特異的ではなく、絞扼性イレウスや高齢者の場合、脱水でも見られることがある
  • また局所的なNOMIでは見られない。
  • しかし、NOMIでは他に診断価値の高い異常所見を認めないため、この徴候の意義は大きい

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