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感染性大動脈瘤(infected aortic aneurysm)

動脈瘤に感染を伴った病態。診断や治療が困難なことが多い。

・全大動脈瘤の1-3%程度に認められる比較的稀な疾患。

・狭義では、感染により動脈壁の構造が破壊され瘤形成したもの。広義では真性大動脈瘤に感染をしたものも含める。

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・感染に伴う動脈瘤の形成は、脳動脈が最多。他、肝動脈、腸間膜動脈、腎動脈、大動脈あり。

・危険因子は糖尿病、悪性腫瘍、免疫不全、外傷、ステロイドなど。

・症状は、発熱、炎症反応上昇。炎症が進行すると急速に瘤が拡大し、胸部痛、背部痛、腹痛などを生じる。

・腎動脈よりも頭側の大動脈ではグラム陰性桿菌のサルモネラが、尾側の大動脈ではブドウ球菌などグラム陽性球菌が多い。

・治療は抗生剤投与。手術は解剖学的人工血管置換術もしくは非解剖学的人工血管置換術が行われる。瘤が増大している場合は、外科的治療の対象となる。

・感染性大動脈瘤は破裂の頻度が高いため、早期診断からの治療が重要となる。

感染性大動脈瘤の画像所見

・動脈瘤は嚢状動脈瘤が9割以上をしめる。

動脈瘤周囲に軟部陰影や液体貯留、ガス像を認めることあり。

・急速な動脈瘤の進行に伴う動脈瘤周囲の脂肪織濃度上昇

・周囲の腸腰筋に炎症が波及し、腸腰筋膿瘍から椎体破壊像を呈することもある。

感染性大動脈瘤 炎症性大動脈瘤
好発部位 腎動脈下腹部大動脈 腎動脈下腹部大動脈
瘤の形態 嚢状 紡錘状
発熱 ++ +〜ー
炎症反応 ++ +〜ー
血清IgG4 ↑〜→
mantle sign
症例 60 歳代の男性。発熱と胸痛とを主訴に来院。

INFECTED AORTIC ANEURYSM

2007年放射線科診断専門医試験問題36より引用

下行大動脈に嚢状の大動脈瘤あり。周囲には軟部陰影あり。動脈壁の構造が不鮮明。発熱もあり、感染性大動脈瘤を疑う所見。

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