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腎動態シンチグラフィ

・腎機能評価に最も多く用いられる薬剤は

  • 99mTc-DTPA
  • 99mTc-MAG3

である。

99mTc-DTPA

・①99mTc-DTPAは糸球濾過でのみ排池される(糸球濾過物質)。1回循環による濾過率は約20%。糸球濾過率、糸球濾過量(GFR:glomerular filtration rate)の評価に用いられる。

99mTc-MAG3

・②99mTc-MAG3は腎血漿流量を反映し、腎血漿流量(ERPF:effective renal plasma flow)の評価に用いられる(近位尿細物質)。

99mTc-DTPAか99mTc-MAG3どちらを選択する?

・①99mTc-DTPAか②99mTc-MAG3どちらを選択すべきかについては②99mTc-MAG3の方が、腎機能がかなり低下した例でも比較的明瞭に腎尿路系の機能形態情報を捉えうることから、第一選択されることが多い。

・ただし、②99mTc-MAG3は腎全体の機能容量を反映(ERPF)するのに対して、最も重要な腎機能指標であるGFRが欲しいときには、①99mTc-DTPAを用いる。

ダイナミックカーブの見方は?

・①99mTc-DTPAまたは、②99mTc-MAG3を200-400MBq静脈注射後、経時的に撮影をしていく。

・正常ならば、
最初に腎血流を反映した急峻な上昇を示す第Ⅰ相=血流相(20-30秒)、
→腎クリアランスを反映した緩徐な上昇を示しピークに達する第Ⅱ相=機能相(実質相)(3-5分) ※Tmaxの正常は4~6分。
→その後比較的速やかに減少する第Ⅲ相=排泄相となる。

・機能相(実質相)では、左右の集積比から両側の総腎機能を左右の分腎機能に分けることができる。

・99mTc-DTPA、99mTc-MAG3ともに20〜30分後でも腎実質に集積を認めるので、イメージ所見のみで腎機能低下は判定できない。

・99mTc-MAG3の場合、腎実質の20分時カウント(C20)とピークカウント(Cmax)の割合を求めることで評価される。C20/Cmax < 0.2 が正常。

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腎動態シンチグラフィの適応疾患

  • 腎不全における腎機能評価
  • 腎血管性高血圧の診断、治療適応決定および治療効果の判定
  • 移植腎の機能評価
  • 閉塞性尿路疾患の診断と腎機能評価
  • 腎、腎血管手術前後における分腎機能評価

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症例 30歳代男性 右腎尿管移行部狭窄症

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→機能低下型。


症例 40歳代男性 左腎結石。

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→閉塞型。


症例 33 歳の男性。乏尿を主訴に来院。

腎動態シンチグラム

acute tubular necrosis2005年放射線科診断専門医試験問題69より引用。

両側ともに血管相、機能相での描出は比較的良好。しかし排泄相では、wash outが悪く、排泄遅延がみられる。機能低下型〜閉塞型のパターン。両側の腎に萎縮は認めず、機能相の描出が良好であることから、急性尿細管壊死(急性腎不全)を疑う所見。急性腎不全では、慢性腎不全と異なり原因が取り除かれれば、腎機能の回復は期待できる。

 

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