蛋白漏出性胃腸症シンチグラフィ
・蛋白漏出性胃腸症は消化管粘膜より管腔内にアルブミンを主とした蛋白が漏出するために、低タンパク血症を伴った病態であり、主症状は浮腫である。
・蛋白漏出性胃腸症の診断は、a1-antitrypsin消化管クリアランス試験により、糞便中あるいは胃液中への蛋白の異常漏出を証明することが一般的。
・蛋白漏出性胃腸症シンチグラフィでは、蛋白漏出の有無および漏出部位の同定ができる。内視鏡に比べて非侵襲的に検査ができるのが特徴。
・正常では消化管に漏出しない99mTc-DTPA-アルブミン(99mTc-human serum albumin(HSA))をトレーサーとして使用する。
・99mTc-HSAにDTPAを結合させた99mTc-HSA-Dや、111In標識transferrinが知られている。
・投与-1時間、6時間、24時間後の撮影。
・小腸への微量な漏出は画像として認識することは困難だが、長時間後に回盲部に集まるため認識できるようになる。
・24時間まで経過を見て、回盲部に集積がなければ蛋白の漏出をほぼ否定できる。