頭部画像診断 TIPS症例40

【頭部】TIPS症例40

【症例】60歳代 女性

スクリーニング

所見と診断は?

左側頭部にT2WIでやや高信号な腫瘤を認めています。

腫瘤と脳実質との間にくも膜下腔や脳表の血管の入り込みを認めており、脳実質外腫瘤であることがわかります。

隣接する大脳に浮腫性変化は認めていません。

FLAIR像にといては、腫瘤と硬膜との間に明瞭なdural tail signを認めています。

これらの所見から髄膜腫が疑われますね。

 

診断:髄膜腫疑い

 

※無症候性髄膜腫としてフォローされています。

関連:髄膜腫とは?CT,MRI画像診断のポイントは?

【頭部】TIPS症例40の動画解説

 

お疲れ様でした。

今日は以上です。

今回の気づきや感想などを下のコメント欄にお願いします。

過去のコメント
    1. アウトプットありがとうございます。

      今回の症例はわかりやすかったですが、見るべきポイントをチェックしておいてください。

  1. 今回のようにCSF cleftがあればわかりやすいですが、腫瘍が大きければわかりにくいこともありますね

    1. アウトプットありがとうございます。

      ありますね。結局どちらとも言えないこともあります。

    1. アウトプットありがとうございます。

      ラジエーションハウスは見ていないのですが、症例15のモーションアーチファクトも出てきたとコメントいただきました。
      また出てきたら教えてください!

  2. ラジエーションハウス録画してたのにー笑
    今回は当てられて良かったですが、注意深く見ないと見過ごしそうでした。

    1. アウトプットありがとうございます。

      ラジエーションハウスみなさん結構見られてますね(^^)

      >今回は当てられて良かったですが、注意深く見ないと見過ごしそうでした。

      小さなものはしばしば見落としがちですね。
      それでも場所によっては特に問題ないのですが。

  3.  DWI での高信号はあまり高信号に見えなかったです。腫瘍の細胞密度の度合いで信号強度が違うのでしょうか?急性期梗塞のような高信号はあまりないですよね、、
    MRIではCSF cleftなど細胞内か外かを見分けるのが大事だと分かりましたが、大きいと分かりづらいこともあるのですね。
    Dural tail signは硬膜の肥厚を反映しているのですね!髄膜腫以外にも転移性腫瘍、悪性リンパ腫、神経鞘腫などでもみられるようなので確定診断までは難しいのですね、、

    1. アウトプットありがとうございます。

      >腫瘍の細胞密度の度合いで信号強度が違うのでしょうか?急性期梗塞のような高信号はあまりないですよね、、

      おっしゃるように成分により信号強度は異なります。脳実質と比べると脳梗塞ほど高信号になっていませんが、この症例でもDWIでは高信号となっています。

      >髄膜腫以外にも転移性腫瘍、悪性リンパ腫、神経鞘腫などでもみられるようなので確定診断までは難しいのですね、、

      そうですね。特異的所見ではありませんが、ヒントにはなります。