[colored_bg color=”gray” corner=”r”]喘息予防・管理ガイドライン(JGL)2009[/colored_bg]
☆ステップの考え方が重症度でなく、コントロール状態に応じ治療を変える方式へ
→全てのステップで吸入ステロイドが第1選択へ
治療 |
ステップ1 |
ステップ2 |
ステップ3 |
ステップ4 | |
長 期 管 理 薬 |
吸入ステロイド |
低 |
低~中 |
中~高 |
高 |
基本 |
ステロイド使用 できない時 LTRA テオフィリン |
いずれか1つ LABA LTRA テオフィリン |
複数併用 LABA LTRA テオフィリン |
LABA LTRA テオフィリン ↓ 抗IgE抗体 経口ステロイド |
|
追加 |
H1拮抗薬、TXA2阻害薬、Th2サイトカイン阻害薬 |
||||
発作治療 |
吸入SABA |
・低用量:フルタイド100-200、アドエア200、シムビコート2吸入
・中用量:フルタイド200-400、アドエア500、シムビコート4吸入
・高用量:フルタイド400-800、アドエア1000、シムビコート8吸入
キ・ュバール、オルベスコ、フルタイド、アズマネックス(100)=パルミコート、アルデシン(200)
・抗IgE抗体は通年性吸入抗原陽性でIgE30-700IU/mlの場合に適応
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▶吸入ステロイド
・最近はドライパウダーが主流 必ずうがいさせる。ドライパウダーは吸気と同時に吸入。エアゾルは息を吐きゆっくり大きく吸い込む→5~10秒ほど息こらえする。
・HFAフロンガスはCold-Freon効果で刺激性となるため直接吸入しない
・粒子径が小さいと末梢気道まで薬剤が到達しやすい
・副作用:嗄声(フルタイドロタディスク>ディスカス>パルミコート>キュバール≧エア)
|
吸入器 |
添加 |
粒子径μ |
抗炎症 |
肺沈着 |
キュバール |
インヘラー |
エタノール |
1.1 |
中 |
40~55 |
オルベスコ |
インヘラー |
エタノール |
1.1 |
中 |
52% |
フルタイドエア |
インヘラー |
- |
3.1 |
強 |
29% |
アドエアエアー |
インヘラー |
エタノール |
3.1 |
強 |
29% |
フルタイドロタディスク |
ディスクヘラー |
乳糖 |
5.2(3.2) |
強 |
11~16% |
フルタイドディスカス |
ディスカス |
乳糖 |
5.2(3.3) |
強 |
15~17% |
パルミコート |
タービュヘイラー |
- |
2.6 |
中 |
30% |
アズマネックス |
ツイストヘラー |
乳糖 |
2.0 |
強 |
40% |
アドエアディスカス |
ディスカス |
乳糖 |
4.4/4.4 |
強 |
15~17% |
シムビコート |
タービュヘイラー |
乳糖 |
2.4/2.5 |
中 |
40% |
註)粒子径:()は吸入速度60/分で吸入できた場合、 / はステロイド/LABA
シムビコートは1つのディバイスで用量調節可能であり、速効性がある。
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▶吸入β2刺激薬
パーシャルアゴニスト | 短時間作用性 | サルタノール | |
長時間作用性 | セレベント | 長期管理薬 | |
フルアゴニスト 耐性が生じやすい | メプチン | 発作治療薬 |
短時間作用性は1回1~2噴霧、1日3~4回までが原則
GINAではセレベントはステップ3、4のステロイド吸入に併用が基本
[colored_bg color=”gray” corner=”r”]喘鳴のgrade分類[/colored_bg]
grade0 |
喘鳴なし |
gradeⅠ |
強制換気で喘鳴出現 |
gradeⅡ |
自然呼吸で呼気に喘鳴聴取 |
gradeⅢ |
呼気・吸気に喘鳴聴取 |
gradeⅣ |
呼吸音抑制 |
・アスピリン喘息:鼻ポリープや副鼻腔炎合併、>30才、女性が多い
・ソルコーテフ、サクシゾン、ソルメドロール(コハク酸)は注意
・ハイドロコートン、デカドロン、リンデロン(リン酸)が無難
・コハク酸エステル型ステロイドはアスピリンと交差過敏あり、静脈注射をすると喘息発作やアナフィラキシーの危険性あり、ゆっくり点滴がよい
註)
・アスピリンはサリチル酸系で、ピリン系ではない
・ピリン系はスルピリン、アンチピリン、メチロン、ザルソカイン
・天然サリチル酸:トマト、キュウリ、柑橘類、カレー粉
・気管支喘息の2%に、ABPA(アスペルギルス性好酸球性肺炎)
→IgE抗体+IgG抗体のため気管支拡張+嚢胞性変化(時にtree-in-bud)必ずアスペルギルス抗体(IgE)測定