CT造影剤(ヨード)を小児に使う場合の注意点
- モニタリング装置を用いた注意深い観察。
- 患児の体格に合わせた適正線量の設定。
- 造影剤量は必要最小限にする。
- 小児の血管は細く血管外漏出のリスクが高い。
- 小児は体動によるアーチファクトを来しやすいので、薬剤による鎮静を考慮する。
小児における造影剤投与量の目安
- 中濃度の非イオン性造影剤(300mgl/mL程度)を1.5-2.0mL/kg使用する。
- 最大投与量の目安は5ml/kgまたは100ml以下。ただし、新生児や乳児では4ml/kgまで。生後一週間以内の新生児にはなるべく投与を避ける。
- できるだけ22Gまたは24Gの留置針を用いて、用手的または自動注入器により注入する。1-2ml/秒の注入は可能との報告あり。ただし、20G留置針ならば、3-4ml/秒が可能であるとの報告あり。
- 小児と成人では副作用発現率に差異は認めない。また小児による特有の副作用はない。
- 鎮静方法は、自然入眠または薬剤による鎮静。
鎮静剤としては、
- トリクロホスナトリウム(トリクロリールシロップ):20-80mg/kg
- 抱水クロラール(エスクレ坐薬):30-50mg/kg 直腸内投与
- チオペンタールナトリウム(ラボナール):25mg/kg 直腸内投与
- ミダゾラム(ドルミカム):0.05-0.20mg/kg 静注
が用いられる。