131Iによる星型アーチファクト
・アブレーション=残存甲状腺を破壊する(放射性ヨードで)こと。
・131 I シンチグラフイでよくみられる星形アーチファクトは、甲状腺癌に対して甲状腺摘出術後→131 I を多量に投与→甲状腺遣残組織などの部位に、強い限局性の集積が生じた場合にのみみられる。
・なぜ残るのか?甲状腺癌に対して甲状腺全摘術に近い手術を行う目的は、腫瘍とできるだけ多くの甲状腺組織を取り除くことではあるが、副甲状腺を残す必要もあり、隣接組織をある程度残しておくことになるので。
一回目は正常組織が残るので、star signは残る。
二回目の場合にstar signがあれば腫瘍の残存の疑い。
・治療に用いるヨードが確実に集積するように、患者は甲状腺機能低下状態にしておく(患者のTSH値が上昇する)。
・その結果、術後に血清サイログロブリン値の測定と131 I シンチグラフイを行うことで患者の経過をみることができる。
・残存する正常甲状腺・取り残した甲状腺癌がある場合はそれを叩く目的で治療用の131 Iが投与される。
・甲状腺癌のある患者の場合、残存正常組織廃絶のための投与量は30~100mCiである。
・転移のある患者では、甲状腺癌治療のための投与量は100~200mCi。