MRIの筒の中が怖くて…。閉所恐怖症でも受けられますか?
準備や工夫で受けられる人がほとんどですよ。予約のときに「狭い所が苦手」と伝えてもらえると、こちらも準備ができます。

先に結論:MRIが怖い・閉所恐怖症のとき

  • 予約・問診のときに「狭い所が苦手」と伝えるのが第一歩
  • 検査中はブザー(呼び出しボタン)を握っていて、押せばいつでも止めて出られます
  • 目を閉じる・アイマスク・音楽・付き添い・残り時間を教えてもらうなどの工夫で受けられる人が多い
  • 不安が強いときは、主治医と相談して鎮静剤(落ち着く薬)を使ったり、オープンMRI(開放型)のある施設を選んだりする方法もあります
  • どうしても難しい場合は、CTなどほかの検査で代えられないかも相談できます

MRIが怖く感じる理由

  • 筒が狭い:直径60〜70cmほどのトンネルの中に入ります
  • 時間が長い:15〜45分ほど、じっとしている必要があります
  • 音が大きい:「ガンガン」「ブーブー」と大きな音がします(耳栓やヘッドホンを使います)

どこまで筒に入るかは調べる場所で違います。頭や首、胸・おなかは体の多くが筒に入りますが、膝や足首などは足から入り、頭が筒の外に出ることもあります。ドイツの外来でMRIを受けた5万5千人あまりの検討では、閉所恐怖による反応が起きたのは従来型のMRIで2.1%、騒音を大きく減らした短い筒のMRIで0.7%でした。頭から筒に入る検査、女性、中年の方で起こりやすいと報告されています。

検査を受けやすくする工夫

MRIが怖い・閉所恐怖症のときの6つの工夫の図

  • 入る前から目を閉じる:筒の中を見なければ、狭さを感じにくくなります。アイマスクを貸してくれる施設もあります
  • ブザーを握っておく:いつでも止められると思うだけで落ち着きやすい
  • 声をかけてもらう:「あと何分です」と途中で教えてもらう
  • ゆっくり呼吸する:鼻から吸って、口から長く吐く
  • 付き添い:家族が検査室の中で足元にいられる施設もあります(金属を外す必要あり)
  • 音楽:MRI用のヘッドホンで音楽が流せる施設もあります
途中で怖くなったら、検査はやり直しになりますか?
止めても大丈夫ですよ。少し休んでから続けたり、撮る枚数を減らしたりと、その場で相談できます。無理をして動いてしまうより、一度止めたほうがきれいに撮れます。

鎮静剤(落ち着く薬)は使える?

  • 不安が強い場合は、検査前に抗不安薬などを飲む、または点滴で鎮静する方法があります。使えるかどうかは施設や体の状態によるので、主治医に事前に相談してください
  • 薬を使った日は車・自転車の運転はできません。付き添いや帰りの手段を用意しましょう
  • 子どもは、眠っている間に撮れるよう薬を使うことがあります

オープンMRI・ワイドボアMRIとは

  • オープンMRI(開放型):上下に板があって横が大きく開いているタイプ。圧迫感が少ない一方、磁石が弱いものが多く、撮影時間が長くなったり、細かい所が見えにくかったりすることがあります。閉所恐怖症の人を対象にした比較試験では、オープンMRIとショートボアMRIで、閉所恐怖のため途中で中断した割合(26%と39%)に統計的な差はありませんでした。機械の種類だけで解決するとは限らないので、ほかの工夫も組み合わせましょう。
  • ワイドボアMRI:筒の直径が約70cmと広めのタイプ。ふつうのMRIと同じ性能で、少しゆとりがあります
  • どの施設にあるかは、病院のホームページなどで確認できます

どうしてもMRIが無理なときは

CTや超音波(エコー)など、ほかの検査で代えられることもあります(得意なことは違います)。CTとMRIの違いは 「CTとMRIの違い」 で詳しく解説しています。体に金属がある・ペースメーカーがある方は MRIの絶対禁忌・相対禁忌まとめ もご覧ください。

まとめ

  • 予約のときに「狭い所が苦手」と伝える
  • 目を閉じる・ブザー・声かけ・付き添いなどの工夫で受けられる人が多い
  • 不安が強ければ鎮静剤やオープンMRIを主治医と相談
  • 止めても大丈夫。無理をしない

▶ ほかの所見も調べる:健診・人間ドックの画像検査で言われやすい所見一覧

参考文献

  1. Napp AE, Enders J, Roehle R, et al. Analysis and Prediction of Claustrophobia during MR Imaging with the Claustrophobia Questionnaire: An Observational Prospective 18-month Single-Center Study of 6500 Patients. Radiology. 2017;283(1):148-157. PubMed
  2. Enders J, Zimmermann E, Rief M, et al. Reduction of claustrophobia with short-bore versus open magnetic resonance imaging: a randomized controlled trial. PLoS One. 2011;6(8):e23494. PubMed
  3. Dewey M, Schink T, Dewey CF. Claustrophobia during magnetic resonance imaging: cohort study in over 55,000 patients. J Magn Reson Imaging. 2007;26(5):1322-7. PubMed
  4. Thestrup J, Hybschmann J, Madsen TW, et al. Nonpharmacological Interventions to Reduce Sedation and General Anesthesia in Pediatric MRI: A Meta-analysis. Hosp Pediatr. 2023;13(10):e301-e313. PubMed

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