血管型Behçet病(血管ベーチェット)

  • Behçet病による血管病変は肺血管系を含め大小の動静脈に分布するため、多彩な血管を首座とする血管炎(variable vessel vasculitis:VVV)に分類。
  • 特に中型あるいは大型の血管に病変が生じ、その症状が前面に立つ場合に、血管型Behçet病とされる。
  • 血管病変としては、深部静脈血栓症(DVT)の頻度が高い。
  • 動脈病変としては中型あるいは大型動脈や肺動脈の血栓性閉塞や動脈瘤を生じる。
  • 動脈病変の頻度は2.218%とされており、動脈瘤を形成する場合には嚢状の仮性瘤の頻度が高いとされる。
  • 一般的に女性に多いとされる深部静脈血栓症を含め、どの血管病変も若年男性に好発する。

Behçet病の血管病変

  • 下肢静脈血栓症:深部静脈、表在静脈
  • 下大静脈血栓症
  • 脳静脈洞血栓症
  • 肺動脈病変(動脈瘤/血栓症)
  • 心内血栓症(ほとんど右心系)
  • 上大静脈血栓症
  • 体循環系動脈病変(胸部・腹部大動脈瘤、末梢動脈瘤)

参考文献:臨床放射線 Vol.66 No.10 2021 P1209-16

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