急性大動脈症候群(acute aortic sydrome)
・胸痛を主訴として急性発症する生命にかかわる大動脈疾患の総称。(Heart 2001;85:365-368)
・救急医療での治療・診断を主眼とした臨床学的疾患概念であり、病理学的にいくつかの異なる病態を含む。
・毎年1万人あたり2−4人に発症と稀。
・致死的疾患であり、生命予後不良。院内死亡率が5〜25%。
・従って、即時診断および適正治療が非常に重要。
・診断および治療選択には画像診断が主体となる。
急性大動脈症候群(acute aortic sydrome)の分類
①大動脈解離(Aortic Dissection(AoD)) ・偽腔開存型(communicating type) ・偽腔閉塞型(non-communicating type) ≒Intramural hematoma(IMH) ・ULP型(ulcer like projection type):ULPを有する偽腔閉塞型大動脈解離 ②Penetrating Atherosclerotic Ulcer(PAU):大動脈の粥腫硬化性病変が潰瘍化して中膜以下にまで達する可能性があり、大動脈解離となる可能性があるが、解離との関係には不明な点が多い。 ③大動脈瘤の切迫破裂(Aortic Aneurysm Impending rupture)