強直性脊椎骨増殖症(ankylosing skeletal hyperostosis)
- 強直性脊椎骨増殖症(ankylosing skeletal hyperostosis)
=びまん性特発性骨肥厚症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis:DISH)
=Forestier病
- 前縦靱帯骨化による脊椎強直をきたす疾患。後縦靱帯、黄色靭帯や脊椎以外の靱帯の骨化を合併することがある。
- 原因は不明。ビタミンAの代謝障害、カルシウム代謝関連異常、肥満、等代謝異常、ホルモン代謝異常が靭帯骨化に影響あり。
- 高齢男性に多い。
- 症状は、脊椎可動域制限、嚥下障害、嗄声、喘鳴、呼吸困難、誤嚥性肺炎、睡眠時無呼吸症候群など。
- 嚥下障害の原因は、骨化に伴う食道の機械的圧迫、食道内壁の線維化、食道神経叢の損傷、反回神経麻痺による声帯麻痺など。
- 連続する多椎体に前縦靭帯骨化を認める病態を指し、胸椎で認めることが多い。胸椎では右側に多い。左側は大動脈の拍動により骨化が抑制されるから。
- 強直性脊椎炎のように、椎間関節や仙腸関節は侵さず、病初期には変形性脊椎症のような椎間板の減高も認めない。
- 合併頻度の高い後縦靭帯骨化や黄色靭帯骨化が加わると脊髄症や神経根症を惹起する。
- 強直化した脊柱は外傷により、横骨折(Chance fracture)を合併しやすく、脊髄損傷や偽関節を起こしやすい。
DISHの診断基準
- 少なくとも連続する4椎体以上の前面〜側面の骨化がある。
- 椎間板変性疾患はほとんどなく、椎間腔が保たれている。
- 椎間関節、仙腸関節の変性に乏しい。
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