多嚢胞性異形成腎(multicystic dysplastic kidney:MCDK)
- 胎生早期の尿路閉塞が原因。
- 新生児の腎嚢胞では最多。
- 通常は片方の腎に起こるが、2割程度に両側に起こる。
- 患側は正常腎実質を欠き、腎機能はない。
- 閉塞が胎生10週より前に起こると、腎は大小様々な嚢胞を認め、ぶどうの房状の形態を呈する。腎盂や尿管は閉塞したままである。
- 閉塞が胎生10週より後に起こると、尿管は閉塞するが腎盂と嚢胞を認める水腎症を呈することがある。しかし稀。
- 自然退縮することもあるので、経過観察が重要。
多嚢胞性異形成腎の画像所見
- 腎実質は認めず、大小さまざまな嚢胞で占められる。嚢胞の間に交通はない。水腎症の場合は腎盂と交通がある点で鑑別できることが多い。
- 99mTc-DMSAシンチ(腎静態シンチ)でも患側腎には集積を認めない。
羊水過少の原因となりうる泌尿器の異常
- 無発育〜低形成
- 常染色体劣性嚢胞腎
- 多嚢胞性異形成腎(MCDK)
- 両側の水腎症
- 膀胱流出部閉塞
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