弾性線維腫(elastofibroma)
- 沖縄県とフィンランドに多い腫瘍類似病変。
- 長期の機械的摩擦による反応性変化。
- 高齢女性に認められる。
- 肩甲骨下部に好発。>>>肘部、大転子周囲。
- 網目状に脂肪の介在。
- 1/4は両側性。
弾性線維腫の画像所見
- 肋骨に沿った半球状ないし凸レンズ状の腫瘤として認められ筋肉と同様のX線吸収値、MRI信号を示し、内部に脂肪が混在することが特徴。
- 脂肪成分の介在により、T1強調像、T2強調像で低信号内に高信号域が線状、層状に認められる。サンドイッチ状!
- 線維成分を含むためT2WIで低信号を呈する部位あり。
- FDG-PETで集積するため、検診で偶然発見されることあり。
- 画像所見のみで診断可能であり、治療の必要はない。
症例 60歳代女性
胸部単純CTの横断像です。
右肩肋骨の外側に、凸レンズ状の腫瘤あり。
弾性線維腫を疑う所見です。
症例 60歳代男性
両側肩肋骨の外側に、凸レンズ状の腫瘤あり。
弾性線維腫を疑う所見です。
症例 70歳代男性
MRIのT2強調像の横断像です。
右優位に両側T2強調像で低信号内に高信号域が線状、層状に認められています。
弾性線維腫を疑う所見です。
症例 50歳代女性 検診
左優位(右は未提示)に両側弾性線維腫に集積あり。
この症例を動画でチェックする。
参考:画像診断 Vol.26 No.3 2006 P 364