
【頭部】TIPS症例68
【症例】60歳代 女性
【主訴】構音障害、企図振戦
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異常所見は?
両側放線冠から半卵円中心に著明な石灰化を認めています。
また両側基底核や小脳歯状核にも著明な石灰化を認めています。
あとは、脈絡叢にも石灰化を認めています。
これらの石灰化は、症例24で見たような生理的石灰化でしょうか?
ではないですね。
どこから異常というのは難しいのですが、この症例では、さすがに石灰化が著明すぎます。
診断:両側基底核、放線冠、小脳歯状核を中心に異常石灰化あり。
※2次的に脳内石灰化を来す疾患を除外する必要があります。この方は、除外され特発性基底核石灰化症(Fahr病)疑いとされ、遺伝子検査中です。
【頭部】TIPS症例68の動画解説
今日は以上です。
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ハイレベルな問題になってきて、病名も聞いたことすらないです。放射線技師の立場からしたら、行き過ぎた石灰化の場合、疾患のことがあり『特発性基底核石灰化症(Fahr病)疑い』とかのことがあるようですよって言えたらかっこいいですね。ありがとうございました。
アウトプットありがとうございます。
さすがに生理的石灰化の範囲を超えているのでは?と指摘できたらとりあえずは十分です。
初めて聞きました
滅多に出会わなさそうですね
アウトプットありがとうございます。
特発性基底核石灰化症(Fahr病)自体は滅多に出会わないかも知れませんが、生理的石灰化が起こる部位での石灰化が目立つ症例にはたまに出会います。
そういったときに、単に石灰化が目立つだけでなく、鑑別を考えられるようにしたいところです。