偽造影効果(pseudoenhancement)とは?
明らかな腎嚢胞であるのに、造影するとCT値が増加することがあります。
これを偽造影効果(pseudoenhancement)と言います。
腎嚢胞で多くみられ、周囲腎実質の造影効果によるビームハードニング効果(beam-hardening)が原因と考えられています。
ビームハードニング効果(beam-hardening)とは?
吸収値の高い腎実質に低エネルギーX線が多く吸収されると高エネルギーX線の割合が相対的に高くなり、嚢胞のCT値に影響を与えてしまうことです。
ビームハードニング効果による偽造影効果を引き起こしやすい原因
- 嚢胞の周囲に濃度が高い構造物が存在する。
- 嚢胞病変のサイズが小さい。
- 多列CT
- 高い管電圧での撮影
参考