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蕁麻疹への初期対応

jinkoukokyuki蕁麻疹や特にアナフィラキシーの患者さんが運ばれてくると、
つい焦ってしまいますよね。
しかし、使うべき薬剤、その判断ポイントは非常にシンプルです。
以下にそれらをまとめてみました。
ぜひ参考にしてください。


 

  • ABCチェック(血圧、脈拍、呼吸数、SpO2)
  • 聴診にて肺野、気道チェック。
  • 蕁麻疹の広がりを全身くまなくチェック。

ABCに問題ないなら

ソルメドロール125mg 静
ポララミン注 5mg 1A 静or筋 ←H1ブロッカー
ガスター注 10mg or 20mg 1A 静 ←H2ブロッカー
を生食100mlに混注して30分で滴下。

治れば、ポララミン処方して帰宅。車の運転などはしないように指示。

今後、車の運転をするなら、アレグラ(R) 2Tab 分2 朝夕後処方

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蕁麻疹でABCに異常あるとき

死因は①窒息75%、②ショック25%。だから、

全身蕁麻疹+
A:Airway   →喉頭浮腫
B:Breathing→喘息
C:Circulation→ショック
D:Diarrhea →下痢、腹痛

のいずれかあれば、アナフィラキシーショックと診断!

第1選択:迷わずすぐに、カテコラミン ボスミン注® 1mg/1ml 0.3mgを筋注(大腿外側or臀部)

※作用時間が短く、必要に応じ、10~20分ごとに追加。

第2選択:
・ソルメドロール125mg 静
・ポララミン注 5mg 1A 静or筋
・ガスター注 10mg or 20mg 1A 静 を生食100mlに混注して滴下。

※喉頭浮腫による窒息に注意
Trendelenburg体位(足挙上)にする。
※血管確保:補液は細胞外液で大量に。
※エピネフリンで10分~20分で効果なければ、2~3回繰り返す
※抗ヒスタミン薬、ステロイドが効果を現すのは数時間後
※アナフィラキシーは遅発反応を呈するものが5~20%ある。重症例は入院させて最低24時間は経過観察する必要がある。ステロイドはこの二峰(遅発)性を予防目的。
※H2ブロッカーは心収縮力増強や抗不整脈作用かつ、H1ブロッカーに相乗効果あり。だから、H2ブロッカーはH1ブロッカーと一緒に使わないと意味ない

治療セット

・ボスミン®(1mg/1ml/A) 0.3mg筋注+大量輸液
・ポララミン®(5mg/1ml/A) 5mg 静注
・ガスター®(20mg/A) + 生食20ml緩徐に静注
・ソルメドロール®(メチルプレドニゾロン)125mg + 生食100ml 点滴(6時間ごと)

治療抵抗性のとき

どんな人にエピ効かないか?

→投与が遅れた場合。β遮断薬やα遮断薬、ACE阻害薬を内服している場合。

【エピ無効時の治療】

  • グルカゴン(交感神経を介さずにcAMPを増やす)1(~2)mg 静注 症状に合わせて5分ごとに繰り返す。
  • 気管支収縮に対してβ刺激薬吸入
  • 昇圧薬:エピネフリンや輸液に反応が悪い場合
  • 強力ネオミノファーゲン

喉頭浮腫の臨床所見

  • 後咽頭浮腫
  • 口蓋垂浮腫
  • のどの締め付け感
  • 嗄声の存在

(参考)食物アレルギー

・有名どころ→卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツ

・その他→アワビ、イカ、イクラ、エビ、カニ、サケ、サバ、オレンジ、キウイ、牛乳、くるみ、大豆、鶏肉、豚肉、松茸、桃、山芋、リンゴ、ゼラチン

※乳製品、卵、大豆アレルギー→将来克服できる可能性あり
※ピーナッツ、木の実、魚アレルギー→可能性低い

(参考)抗ヒスタミン薬について

H1ブロッカーは作用機序が多様→総合感冒薬、乗り物酔い薬、抗アレルギー薬、睡眠薬、抗パーキンソン薬 として使用される。

第1世代…眠気などの中枢神経抑制作用、口渇、尿閉などの抗コリン作用が強い。

※一般用医薬品には第1世代が用いられていることが多い。第一世代は抗コリン作用強いため緑内障や前立腺肥大患者には投与禁忌。

中毒症状
  1. 抗コリン作用による副作用:口渇、乏尿、頻脈、便秘、眼圧亢進
  2. 脳内H1ブロックによる副作用:鎮静、傾眠、倦怠感、脱力、運動能力低下
  3. α受容体遮断による副作用:めまい、起立性低血圧
  4. Kチャネル阻害による副作用:QT延長、心室性不整脈
第1世代の相互作用と併用禁忌
  1. アルコール、鎮静・催眠薬、向精神薬→中枢抑制が増強され、催眠、めまい、脱力、倦怠感↑ ∴併用注意→影響が出たら減量する
  2. 三環系抗うつ薬、抗コリン薬→抗コリン作用が増強され、緑内障悪化、腸閉塞、記憶障害 ∴併用禁忌
  3. MAO阻害薬、カテコールアミン→取り込み阻害による増強が起こり、頭痛、不整脈、高血圧、脳出血 ∴併用禁忌
  4. ステロイド薬→肝薬物代謝酵素誘導により、血中濃度低下、作用減弱 ∴併用注意→影響が出たらステロイドを増量する

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