医師は収入が高く安定しているので、保険の営業を受けることも多いと思います。でも、本当に必要な保険はそれほど多くありません。このページでは、医師が保険を考えるときの基本的な考え方をまとめました。
結論:「起きたら生活が困ること」にだけ備える
- 保険は、貯金では払えない大きな損失に備えるもの
- 医師にとって大きなリスクは、働けなくなることと家族を残して亡くなること
- まずは公的な保障(健康保険・遺族年金・傷病手当金など)を確認し、足りない分だけ民間の保険で補う
- 貯蓄型の保険より、保障は掛け捨て、貯蓄は投資と分けたほうが効率がよいことが多い
医師の最大の資産は「働く力」
医師の最大の資産は、これから働いて稼ぐ力(人的資本)です。病気やけがで長く働けなくなると、その資産が一気に失われます。くわしくは医師の資産形成~人的資本とは?をどうぞ。
医師が考えたい保険
| リスク | まず確認する公的な保障 | 足りなければ検討する保険 |
|---|---|---|
| 病気・けがで長く働けない | 傷病手当金(会社員・勤務医の健康保険)、障害年金 | 就業不能保険・所得補償保険 |
| 家族を残して亡くなる | 遺族年金、勤務先の死亡退職金、住宅ローンの団体信用生命保険 | 定期の死亡保険(掛け捨て) |
| 医療費 | 健康保険、高額療養費制度 | 多くの場合は貯金で対応できる |
| 医療事故の賠償 | 勤務先の保険の範囲を確認 | 個人の医師賠償責任保険 |
医療事故への備えは医師賠償責任保険はバイトでも必要?をどうぞ。
医療保険は必要?
日本には高額療養費制度があり、1か月の医療費の自己負担には上限があります。収入が高い医師は上限額も高くなりますが、それでも貯金で払える範囲のことが多いです。医療保険に入る前に、まず高額療養費制度での自己負担の目安を確認しましょう。
貯蓄型の保険に注意
終身保険や養老保険など、貯蓄を兼ねた保険を勧められることがあります。しかし、保障と貯蓄を一緒にすると、手数料がわかりにくく、途中で解約すると元本割れすることもあります。
多くの場合、保障は掛け捨ての保険で、貯蓄・投資はiDeCoや新NISAでと分けたほうが効率的です。くわしくは医師のiDeCoと新NISAの使い分けをどうぞ。
保険料と税金
生命保険料控除で、所得税は最大12万円、住民税は最大7万円が所得から差し引かれます。ただし、控除のために保険に入るほどの効果はないので、必要な保障かどうかで判断しましょう。節税については医師の節税対策もどうぞ。
まとめ
医師の保険は、働けなくなるリスクと家族を残して亡くなるリスクに、公的な保障で足りない分だけ備えるのが基本です。保障と貯蓄は分けて考え、営業トークに流されず、自分に本当に必要なものだけを選びましょう。
※このページは一般的な考え方の紹介で、特定の保険商品を勧めるものではありません。
最終更新:2026年10月