「iDeCoと新NISA、どちらから始めればいい?」という質問をよく聞きます。どちらも税金の面で有利な制度ですが、得意なことが違います。このページでは、勤務医がiDeCoと新NISAをどう使い分ければよいかをまとめました。
結論:所得の高い医師は「iDeCoで節税、新NISAで自由に育てる」
- iDeCo:掛金が全額所得から差し引かれる。所得が高い医師ほど節税効果が大きい。ただし原則60歳まで引き出せない
- 新NISA:運用益が非課税。いつでも引き出せるので、老後以外の目的にも使える
- まずはiDeCoを上限まで、残りを新NISAで積み立てるのが基本の形
iDeCoと新NISAのちがい
| 項目 | iDeCo | 新NISA |
|---|---|---|
| 掛けるとき | 掛金が全額所得控除(所得税・住民税が減る) | 控除なし |
| 運用中 | 運用益は非課税 | 運用益は非課税 |
| 受け取るとき | 一時金・年金として受け取り、退職所得控除・公的年金等控除の対象 | 非課税で自由に売却できる |
| 引き出し | 原則60歳まで不可 | いつでも可 |
| 投資できる額 | 勤務先の企業年金の有無などで上限が変わる | 年360万円(生涯1,800万円)まで |
医師にとってのiDeCoの効果
所得税と住民税を合わせた税率が高い医師ほど、iDeCoの節税効果は大きくなります。例えば、課税所得が900万円を超え、所得税33%+住民税10%の医師なら、掛金の約4割強の税金が戻ってくる計算です。毎年の掛金が12万円なら、税金が約5万円減ります。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。開業資金や住宅購入など、近いうちに使う予定のあるお金は、iDeCoに入れないようにしましょう。
掛金の上限は、勤務先の企業年金(企業型DCや確定給付企業年金)の有無によって変わり、制度改正も予定されています。最新の上限はiDeCo公式サイトで確認しましょう。
新NISAの強み
- つみたて投資枠(年120万円)と成長投資枠(年240万円)を合わせて、年360万円まで投資できる
- 生涯で使える枠は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
- 非課税で持てる期間は無期限
- 売却した分の枠は、翌年以降に再び使える
いつでも引き出せるので、子どもの教育費や開業資金など、老後以外の目的にも使えます。くわしくは医師はバイト代を浪費せずNISAへをどうぞ。
使い分けの例
| 目的 | おすすめ |
|---|---|
| 老後の資金、今の税金を減らしたい | iDeCo |
| 教育費・開業資金など、途中で使うかもしれない | 新NISA |
| バイト代を毎月積み立てたい | 新NISA(iDeCoを上限まで使ったうえで) |
始める順番
- 生活防衛資金(生活費の半年〜1年分)を預金で確保する
- iDeCoを上限まで積み立てる
- 残りを新NISAで積み立てる
- 年に1回、資産全体のバランスを確認する(医師の正しいポートフォリオ)
まとめ
所得の高い医師は、iDeCoで節税しながら老後資金を作り、新NISAで自由に使えるお金を育てるのが基本の使い分けです。節税全体については医師の節税対策もどうぞ。
※このページは制度の一般的な紹介で、特定の金融商品を勧めるものではありません。投資は元本が保証されないため、ご自身の判断で行ってください。
最終更新:2026年10月