医師も、出産や育児のときには産休・育休を取ることができます。最近は男性医師の育休も少しずつ増えてきました。このページでは、勤務医が使える産休・育休の制度と、その間のお金(給付金)をまとめました。
結論:雇用保険と健康保険の給付で、収入の多くが補われる
- 産休中は、健康保険から出産手当金(給与のおよそ3分の2)が出る
- 育休中は、雇用保険から育児休業給付金が出る(最初の6か月は休業前の賃金の67%、その後は50%)
- 2025年4月からは、両親がそろって育休を取ると出生後休業支援給付金が上乗せされる
- 産休・育休中は社会保険料が免除される
- 給付金には上限があるので、収入の高い医師は実際の受取額が給与の割合より少なくなる
産休(産前産後休業)
- 産前休業:出産予定日の6週間前(双子以上は14週間前)から、本人が希望すれば休めます。
- 産後休業:出産の翌日から8週間は、原則として働くことができません(6週間を過ぎて本人が希望し、医師が認めれば働けます)。
- 出産手当金:勤務先の健康保険に入っていれば、休んだ日数分、おおむね給与の3分の2が支給されます。
- 出産育児一時金:出産の費用として、健康保険から一時金が支給されます。
育休(育児休業)
- 原則として、子どもが1歳になるまで取れます(保育園に入れないなどの場合は最長2歳まで延長できます)。
- 男性も取ることができ、子どもが生まれて8週間以内に取れる産後パパ育休(出生時育児休業)もあります。
- 育児休業給付金:雇用保険から、休業開始から6か月は休業前の賃金の67%、その後は50%が支給されます。
- 出生後休業支援給付金(2025年4月から):子どもが生まれてすぐの時期に両親がそれぞれ14日以上育休を取ると、最大28日間、賃金の13%が上乗せされます。
産休・育休中は、健康保険・厚生年金の保険料が免除され、給付金は非課税です。そのため、手取りで比べると、休業前の手取りに近い額になることもあります。
収入の高い医師が知っておきたいこと
出産手当金や育児休業給付金には、支給額の上限があります。給与が高い医師は、実際に受け取れる額が「給与の67%」より少なくなります。また、バイトの収入は給付金の計算に含まれないことが多く、バイト収入が大きい医師ほど、休業中の収入の落ち込みは大きくなります。
育休に入る前に、生活費の何か月分を貯金で用意しておくかを考えておきましょう。資産形成の基本は医師の資産形成をどうぞ。
医師が産休・育休を取るときのポイント
- 早めに相談する:医師の配置や当直の調整に時間がかかるため、上司や医局に早めに伝えましょう。
- 勤務先の制度を確認する:雇用保険や健康保険に入っているか(非常勤や大学院生の場合は特に)、病院独自の制度があるかを確認します。
- 専門医の研修への影響:休業期間が研修期間にどう扱われるか、専門医制度の規定を確認しておきましょう。
- 復帰後の働き方:短時間勤務や当直の免除など、復帰後の働き方も相談しておきましょう。働き方は医師の働き方改革と当直バイトもどうぞ。
まとめ
医師も、出産手当金・育児休業給付金などの制度を使えば、産休・育休中の収入のかなりの部分が補われます。ただし、給付金には上限があり、バイト収入は対象外のことが多いので、事前に貯金で備えておくと安心です。
参考資料
※制度の一般的な紹介です。くわしい条件や金額は、勤務先・ハローワーク・加入している健康保険にご確認ください。
最終更新:2026年10月