2018年に実際に専門医試験を受けられて合格されたペンネーム

  • 田所 浩二先生
  • a先生
  • サイレントもにゅ先生
  • Y先生
  • ちぇるしぃ先生
  • Dr_sonic先生

の先生方に解答作成を手伝っていただきました。ありがとうございました。

解答ここはこうじゃないかなどございましたら、一番下のコメント欄に記載いただければ幸いです。

問題は、いずれも日本放射線学会サイトより引用しております。

基礎(1-15)

1,3 Gyの全身被ばく後,数時間以内に出現する可能性が最も高い症状はどれか。1つ選べ。

a 悪 心
b 下 痢
c 高 熱
d 頭 痛
e 意識障害

正解:a

全身に 1 グレイ(1,000 ミリグレイ)以上の放射線を一度に受けた場合、さまざ まな臓器・組織に障害が生じ、複雑な臨床経過を辿ります。この一連の臓器障害を、 急性放射線症と呼びます。この時間経過をみると、典型的には、前駆期、潜伏期、発 症期の経過をたどり、その後、回復するか死亡します。

被ばく後 48 時間以内に見られる前駆症状により、おおよその被ばく量を推定する ことができます。1 グレイ以上の被ばくで、食欲不振、悪心、嘔吐と言った症状が見 られることがあります。4 グレイ以上の被ばくをした場合、頭痛などを訴えることが あります。6 グレイ以上被ばくした場合、下痢や発熱といった症状が現れることがあ ります。  その後、潜伏期を経て、発症期に入ると、線量増加とともに造血器障害、消化管障 害、神経血管障害の順で障害が現れます。これらの障害は、放射線感受性の高い臓器 や組織を中心に現れます。概して線量が多いほど潜伏期は短くなります。 皮膚は大人の体で 1.3 ~ 1.8m2 とかなり大きな面積を持つ組織です。被ばく直後 に初期皮膚紅斑がでることもありますが、一般に皮膚障害は、被ばく後 2 ~ 3 週間経ってから現れます。

https://www.env.go.jp/chemi/rhm/kisoshiryo/attach/201510mat1s-01-8.pdf

2,通常分割で臓器全体が照射された場合の耐容線量(TD5/5:5 年間で 5%)が最も低い のはどれか。1 つ選べ。

a 脳
b 肺
c 肝 臓
d 小 腸
e 脊 髄

正解:b

  • a:脳 45Gy
  • b:肺 17.5Gy 
  • c:肝臓 30Gy  
  • d:小腸 40Gy 
  • e:脊髄 47Gy

3,分割照射において亜致死損傷からの回復に必要な時間はどれか。1 つ選べ。

a 数秒間
b 数分間
c 数時間
d 数日間
e 数月間

正解:c

2011年(2)の焼き直しだと思います。

関連)放射線科専門医過去問頻出問題 基礎【DNA損傷と修復】

4,腫瘍と正常組織における α/β 比(LQ モデル)の関係で,寡分割照射が薦められる組み 合わせはどれか。1 つ選べ。

      腫瘍の α/β 比  正常組織の α/β 比
a               2                              2
b               2                              3
c               3                              2
d               3                              3
e               4                              3

正解:b?

いずれもα/β比が低いので寡分割照射でよいかと思いますが、値が2~4でどれほどの違いがあるのか知りません。腫瘍と正常組織のα/β比の大小が重要なのだと思います。とすると、
a:2=2
b:2<3
c:3>2
d:3=3
e:4>3
となり、仲間はずれはbとなるのでこれが答えと思いましたが、全く根拠はありませんし、自信もありません。

5,非荷電放射線はどれか。2 つ選べ。

a α 線
b β 線
c γ 線
d 陽子線
e 中性子線

正解:c,e

過去問類題です。過去には荷電放射線を選ばせる問題も出ており、焼き直しだと思います。

6,放射性同位元素の半減期について正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 生物学的半減期は体外への排出による。
b 温度が高いと,物理学的半減期は短くなる。
c 圧力が高いと,物理学的半減期は長くなる。
d 半減期の 2 倍の時間が経過すると,放射能は 1/2 になる。
e 実効半減期は物理学的半減期と生物学的半減期の積である。

正解:a

  • a:その通り
  • b,c:関係なし
  • d:半減期の2倍で放射能は1/4
  • e:実効半減期  1/Teff = 1/Tphys + 1/Tbiol

7,CT 画像で,図の A~E に該当する物質及び組織で正しいのはどれか。2 つ選べ。
A~E は水,空気,骨皮質,骨格筋,脂肪組織のいずれかである。

a A・・・・・・・空気
b B・・・・・・・水
c C・・・・・・・骨皮質
d D・・・・・・・骨格筋
e E・・・・・・・脂肪組織

正解:a,d

  • CT値は物質の密度に比例。
  • この問題は単純にCT値と物質の該当する組み合わせを選ぶだけなので、国家試験レベルですね。
  • 図A 空気、B脂肪、C水、D 骨格筋、E骨

8,MRI の脂肪抑制法について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 脂肪の中心周波数は水よりも低い。
b STIR 法では脂肪以外は抑制されない。
c スピンエコー(SE)法以外は使用できない。
d 水選択励起法は局所磁場変動に影響されない。
e 周波数選択的脂肪抑制法は静磁場強度が高い方が脂肪抑制効果が良好である。

正解:a,e
a ○:その通り
b ×:STIRでは、脂肪だけでなく、同じT1回復をするような血腫などの信号も抑制される。
c ×:GRE法などでも可能
d ×:CHESS法より磁場不均一に強いが、影響されないことはない?
e ○:その通り

9,放射線検査における RIS の機能について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 画像閲覧
b 画像診断
c 検査依頼
d 撮影実施情報管理
e 検査依頼情報の撮影装置への送付

正解:d,e

https://www.vigoment.co.jp/aboutdicom5.html

10,電子保存の三原則(基準)の中の真正性について誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 書き換えを防止する。
b 入力者の認証を行う。
c 保存された情報を速やかに表示できる。
d 代行操作を認める場合は運用管理規程で定める。
e 一旦確定した診療録などを更新した場合,更新履歴を保存する。

正解:c

  • c:見読性

11,妊娠を申告した放射線科医師への対応として適切なのはどれか。2 つ選べ。

a IVR 業務を免除する。
b 特殊健康診断を実施する。
c 本人の体調に合わせて業務を調整する。
d 個人線量計の計測期間を 2 週間毎に変更する。
e 出産までの実効線量が 1 mSv 以下になるよう管理する。

正解:c,e

毎年必ず問われる放射線防護のお話です。女性の被曝線量は、

  • 妊娠可能な女性 :実効線量 5mSv/3月
  • 妊婦 :実効線量 1mSv/妊娠期間(妊娠したことを申し出た時から出産まで)

なのでeは正解です。

cの業務調整もICRPで言われています。

 

妊娠中の女性が放射線又は放射線物質を取り扱う作業を完全に避ける必要があるとか、指定放射線区域に入る又はその中で作業するのを防止しなければならないという意味でではないとも記載されてるので、aは不正解になります。

12,病院に出入りする人のうち公衆被ばくに含めるのはどれか。2 つ選べ。

a 見舞客
b 患者家族
c 納品業者
d 患者介護者
e 健常志願者

正解:a,b
a 公衆b 公衆c 職業d 医療e 医療でいいと思いますが、調べるとRI検査・治療中の患者と接する場合はa,bを医療被曝とする考え方もあるようです。ただ、この中から選ぶなら解答はa,bでよいでしょう。

13,IVR で従事者の被ばく線量低減に効果的な手法はどれか。1 つ選べ。

a 拡大透視の使用
b 撮影回数の減少
c 2 管球装置の使用
d 透視線量率の低減
e 手指線量計の装着

正解:d (b?)

b 撮影するときに術者は血管造影室の外にでるから関係ない?

14,しきい線量と確定的影響の組み合わせについて誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 0.5 Gy・・・・・・広範囲の照射で造血能低下
b 1 Gy・・・・・・・男性の一時的不妊
c 3 Gy・・・・・・・皮膚紅斑
d 4 Gy・・・・・・・一時的脱毛
e 6 Gy・・・・・・・女性の永久不妊

正解:b

  • b:0.15Gy

15,CT 検査において防護の正当化に該当する行為はどれか。1 つ選べ。

a 単純 CT を省略する。
b 適応のあることを確認する。
c 年齢に合わせて線量を調節する。
d 診断参考レベル以下の線量とする。
e automatic exposure control(AEC)を用いた撮影をする。

正解:b

放射線防護の3原則には正当化と最適化と線量限度の尊守があり、正当化とは患者の受ける医療行為がその患者にとって役に立つというもの。

最適化とは診療に適切な線量を管理すること。装置や患者の体格、あるいは目的とする診療情報など様々な条件で変わってくるがこれらを適切な線量管理を行うこととあります。

そうなると選択肢b以外は最適化であり、bは正当化に当てはまります。

診断(16-70)

16,頭部 MR アンギオグラフィを表示するのに通常用いる処理法はどれか。1 つ選べ。

a 曲断面画像再構成
b 多断面画像再構成
c 3 次元画像作成法(volume rendering 法)
d 最小値投影法(minimal intensity projection 法)
e 最大値投影法(maximum intensity projection 法)

正解:e
MRAではMIP(maximum intensity projection)を用いる。

17,拡散強調像で拡散制限を示しにくいのはどれか。1 つ選べ。

a 脳膿瘍
b 脳内血腫
c 悪性リンパ腫
d 海綿状血管腫
e ヘルペス脳炎

正解:d

脳膿瘍、悪性リンパ腫、海綿状血管腫、ヘルペス脳炎はいずれも拡散強調像が診断に有用となります。血腫の拡散値は時期により様々なので、示しにくいという表現からはbが正解となりそうです。

※追記    田所先生からのご指摘通り脳神経のカテゴリー出題であるため、海綿状血管腫はおそらく脳内海綿状血管腫のことでしょう。そう考えると脳内血腫が正解となりそうですね。

拡散制限をきたすものは大きく分けて3種類です。

  • ①細胞性浮腫 e
  • ②粘稠度が高い ab
  • ③細胞密度が高い c

問題のカテゴリーは中枢神経系なのでdは脳に発生する海綿状血管腫とすると、拡散制限はきたしづらいので正解の選択肢になるかと思います。

18,脳梗塞の画像所見として正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 超急性期の ADC 低下は血管性浮腫を反映する。
b 超急性期の early CT sign は灰白質の低濃度化を反映する。
c 超急性期の CT で hyperdense MCA sign がみられる。
d 亜急性期以降には ADC が低下する。
e 慢性期には T2 強調像で低信号を示す。

正解:b,c

  • a:血管性浮腫→細胞性浮腫
  • d:亜急性期→超急性期
  • e:低信号→高信号

19,脳の静脈性血管腫(静脈奇形)の診断に有用な MRI の撮影法はどれか。2 つ選べ。

a T1 強調像
b 拡散強調像
c 磁化率強調像
d 造影 T1 強調像
e time-of-flight MRA

正解:c,d

静脈性血管腫(静脈奇形)は造影MRIやSWIで特徴的なアンブレラサインが見られます。

20,感染性脳動脈瘤について誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 前大脳動脈領域に多い。
b 紡錘状や不整な形が多い。
c 原因として感染性心内膜炎が多い。
d 頭蓋内動脈壁の細菌感染により生じる。
e T2* 強調像で皮質・皮質下に点状~小結節状の低信号域を認める。

正解:a

感染性脳動脈瘤はMCA領域に多い。

21,多発性硬化症の MRI 所見として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a T2 black hole
b open-ring sign
c Dawson’s finger
d juxtacortical lesion
e ependymal dot-dash sign

正解:a

a 正しくは T1 black hole です。引っ掛け問題ですね。

22,神経線維腫症 1 型に合併する頻度が最も低いのはどれか。1 つ選べ。

a 髄膜腫
b 視神経膠腫
c 脊髄星細胞腫
d 過誤腫様病変
e 蔓状神経線維腫

正解:a

  • a:髄膜腫はNF2。
  • 星細胞腫はNF1に合併するが、脊髄星細胞腫と限定されると?

23,Warthin 腫瘍について正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 女性に多い。
b 高い ADC を示す。
c 顎下腺に好発する。
d 漸増性の造影パターンを示す。
e 18F-FDG-PET で高集積を示す。

正解:e

耳下腺多形腺腫とワルチン腫瘍に関しては過去問でも頻出ですね。多形腺腫とワルチン腫瘍はいずれもFDG高集積となります。性差や局在、ADC値、造影パターン、99mTcは多形腺腫とワルチンの鑑別で重要です。

24,拡散強調像で高信号を示すことが最も多い頭頸部病変はどれか。1 つ選べ。

a 側頸囊胞
b リンパ管腫
c 眼窩静脈瘤
d 中耳真珠腫
e グロームス腫瘍

正解:d

  • 過去問に類題あり

25,真珠腫につき正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 鼓室硬化症を合併することはない。
b 本邦では先天性真珠腫は鼓室後半部に多い。
c 緊張部型真珠腫はしばしば Prussak 腔に生じる。
d 弛緩部型真珠腫は耳小骨を外側に偏位させる。
e 弛緩部型真珠腫は CT で scutum の鈍化がみられる。

正解:b,e

  • a x
  • c 弛緩部型真珠腫はしばしばPrussak腔に生じる。
  • d 内側に偏位させる。

関連:真珠腫性中耳炎とは?CT画像所見のポイント・分類は?

26,脊椎の先天奇形について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 半椎の後方要素は正常である。
b 潜在性二分脊椎は健常者では見られない。
c 蝶形椎は半椎が左右非対称になったものである。
d 脊椎癒合不全には神経系の異常を合併するものが多い。
e 先天性椎弓根欠損は対側の椎弓根過形成が診断の手がかりとなる。

正解:d,e

  • a:ムーアの人体発生学によると半椎:正常では椎体の2ヶ所で軟骨化中心が出現するが、半椎は1ヶ所しか出現せず、ついで椎弓の半分は形成されない為に生じる.
  • b:通常、臨床的症状がない。
  • c:蝶形椎は左右対象

27,強直性脊椎炎の骨単純 X 線写真の所見として誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 仙腸関節の骨びらん
b 脊椎椎体前縁の直線化
c 脊椎椎体終板の骨破壊像
d 脊椎椎体周囲靱帯の厚い骨化
e 両側股関節のびまん性関節裂隙狭小化

正解:

強直性脊椎炎は脊椎、仙腸関節、股関節に起こる多発性関節硬直です。画像所見は仙腸関節面の硬化像や侵食像、脊椎周囲靭帯骨化像、椎体終板骨破壊像、環軸椎亜脱臼などです。選択肢全てが当てはまりそうですが、、、

28,骨折後に無腐性骨壊死を来し易いのはどれか。1 つ選べ。

a 膝蓋骨骨折
b 踵骨隆起骨折
c 有鉤骨鉤骨折
d 舟状骨腰部骨折
e 橈骨遠位端骨折

正解:d

無腐性骨壊死(=無菌性骨壊死):特定部位の骨組織が、放射線など感染症以外の原因で骨細胞を栄養する血流の供給が断たれ発生した病理学的変化。臓器移植、膠原病、ステロイド、アルコールなどが原因。好発部位:大腿骨頭、上腕骨頭、距骨、月状骨、舟状骨など。

29,線維性骨異形成について誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 膨脹性発育を示す。
b 時に悪性転化する。
c 中年以降に発症する。
d 溶骨性病変・すりガラス状陰影が混在する。
e 筋肉内粘液腫を合併したものを Mazabraud 症候群と呼ぶ。

正解:c

線維性骨異形成の好発年齢は若年と記載があります。その他の選択肢は正解なので答えはcとなります。

30,骨病変の単純 X 線写真所見で誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 軟骨芽細胞腫は骨端部に多い。
b 巨細胞腫は骨端線閉鎖前に多い。
c 内軟骨腫は石灰化をしばしば来す。
d 孤立性骨囊胞は骨中心性に発生する。
e 線維性骨異形成症は骨折を伴った場合に骨膜反応を示す。

正解:b

  • b:巨細胞腫の好発年齢は20−30代 骨端線は閉じている

31,造影 CT で,増強効果が最も低い肺結節・腫瘤はどれか。1 つ選べ。

a 肺過誤腫
b 充実型腺癌
c 円形無気肺
d カルチノイド
e 硬化性肺胞上皮腫

正解:a

出ました最も低いのはどれかという設問。

無気肺、カルチノイド、硬化性肺胞上皮腫はいずれも造影効果が強いため除外できますが、残りの過誤腫と腺癌に関しては文献でも様々な見解なのでよくわかりません。比較すると腺癌の方が染まりが悪そう?

追記

https://www.haigan.gr.jp/guideline/2014/1/140001040100.html 造影CTで造影効果がほとんどみられない場合(15HU以下)には強く良性が示唆されるが,造影された場合の質的診断は困難と結論付けられる。 と記載があり、わざわざ充実型と記載した悪性のbは答えになりづらいのではないかと推察しました。

32,肺癌の転移が疑われた場合の検査法で誤った組み合わせはどれか。1 つ選べ。

a 脳転移・・・・・・・18F-FDG-PET/CT
b 肝転移・・・・・・・Gd-EOB-DTPA を用いた造影 MRI
c 胸椎転移・・・・・・MRI 造影後脂肪抑制 T1 強調像
d 副腎転移・・・・・・MRI の chemical shift imaging
e 縦隔リンパ節転移・・超音波気管支鏡ガイド下針生検

正解:a

PET/CTではある程度大きい脳転移は分かりますが、一般的には造影MRIが有用。

33,膠原病の中で気管支や細気管支病変を合併する頻度が高いのはどれか。2 つ選べ。

a 関節リウマチ
b 全身性強皮症
c シェーグレン症候群
d 多発性筋炎・皮膚筋炎
e 全身性エリテマトーデス

正解:a,c

cは知りませんでした・・・。

34,高分解能 CT で小葉間隔壁の肥厚が見られやすい肺病変はどれか。1 つ選べ。

a リンパ脈管筋腫症
b 急性好酸球性肺炎
c 閉塞性細気管支炎
d びまん性汎細気管支炎
e アレルギー性気管支肺真菌症

正解:b

  • b:急性好酸球性肺炎は肺水腫様

35,肺結核の明らかな活動性を示す CT 所見はどれか。2 つ選べ。

a 空 洞
b 石灰化
c 粟粒結節
d 浸潤性病変
e リンパ節腫大

正解:a,c or c,d

肺結核の活動性に関しては、濃度の高い小葉中心性結節や分岐状結節が特徴との記載がありました。その意味でcの粟粒結節は正解になりそうです。

空洞結節と浸潤性病変で悩みましたが、浸潤性病変というのがinfiltrationではなくconslidationなら器質化影も含んで慢性期病変に入るのか?  ただし空洞に関しても慢性期乾酪壊死巣でも見られるのでどうなんでしょう。絞れませんでした。

36,CT で両肺に多発する空洞性転移を認めた。原発巣として考えにくいのはどれか。1 つ 選べ。

a 膵 癌
b 大腸癌
c 下咽頭癌
d 甲状腺癌
e 頭皮血管肉腫

正解:a or d

空洞性肺転移をきたしやすいのは、多くは扁平上皮癌(男性では頭頸部癌、女性では子宮頸癌)。腺癌では頻度が低いが大腸癌でも報告あり。他に、血管肉腫は薄壁空洞性転移を来たし、気胸を起こすこともあることが知られている。
選択肢の中では膵癌と甲状腺癌が比較的頻度が低いと思われますが、どちらも症例報告はあるようで、どちらの方が頻度が高いか低いかというデータは見つけられませんでした。

cf.頻度が低いものを選ぶ問題は解答が割れやすいので出来れば避けて頂きたいと思いました(公式な解答も公表されていませんし)。この問題の場合であれば、「空洞性肺転移を来たすものとして頻度が高いものを選べ」というほうが実臨床的にも有用かと思います。(ここでこんな愚痴を言っても仕方ないですが・・・)

37,高分解能 CT を撮影し,肺に部分充実型の結節を認めた。病変全体径が 4.5 cm で,充 実成分径が 2.5 cm であった。後日気管支鏡検査を行い,組織学的に腺癌と診断された。 この病変の T 因子分類として正しいのはどれか。1 つ選べ。

a T1a
b T1b
c T1c
d T2a
e T2b

正解:c

38,縦隔の神経の走行で,誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 横隔神経・・・・・・・肺門背側
b 内臓神経・・・・・・・大動脈裂孔
c 迷走神経・・・・・・・食道裂孔
d 左反回神経・・・・・・大動脈弓下
e 右反回神経・・・・・・右鎖骨下動脈下

正解:a

39,外傷と関連の深いのはどれか。2 つ選べ。

a air crescent sign
b cervicothoracic sign
c continuous diaphragm sign
d deep sulcus sign
e inverted S sign

正解:c,d

頻出の英語問題で類題も過去にあります。

40,冠動脈解剖に関して正しいものはどれか。1 つ選べ。

a 右冠動脈から鈍縁枝が分枝する。
b 対角枝は左心室後壁を灌流する。
c 右冠動脈優位型の頻度は約 50% である。
d 左冠動脈回旋枝から鋭縁枝が分枝する。
e 左冠動脈前下行枝は前壁側心室中隔を灌流する。

正解:e

cについては、70%が右冠動脈優位型という報告が多いですが、50%という報告も見られます。ですが、eのほうが確実に正答なのでこの場合cは×と考えます。

41,正常の心臓について正しいものはどれか。1 つ選べ。

a 心尖を形成するのは右心室である。
b 大動脈弁は肺動脈弁の右後方にある。
c 三尖弁と肺動脈弁とは線維性の連続性が見られる。
d 右心室の肉柱の方が左心室肉柱より幅が狭く,密である。
e 大動脈弁の冠尖のうち,左冠尖が最も尾側に位置している。

正解:b

大動脈弁は肺動脈弁の右後方が正解です。類題が医師国家試験でも出題されています。

  • x a 左室
  • ◯  b
  • x c  
  • x d  左室
  • x e ?

42,冠動脈 CT 時の前処置として高心拍数患者に投与する薬剤はどれか。1 つ選べ。

a アデノシン 60 mg(アデノスキャン)
b エルゴタミン酒石酸塩 1 mg(クリアミン)
c ジピリダモール 25 mg(ペルサンチン)
d ニフェジピン 10 mg(アダラート)
e ランジオノール塩酸塩 12.5 mg(コアベータ)

正解:e

43,高安動脈炎について間違っているのはどれか。1 つ選べ。

a 肺動脈にも病変を生じる。
b 慢性期では動脈の全周性石灰化を生じる。
c 血管壁の状態は CT の造影早期相で評価する。
d 18F-FDG-PET/CT は活動性の評価に有用である。
e 急性期では大動脈壁の double ring enhancement がみられる。

正解:c

高安動脈炎に関しての出題です。今年4月からFDG-PET/CTが適応になったので旬な問題ですね。血管壁の状態は動脈後期相が有用でdouble ring enhancementが有名な所見です。cが誤っている選択肢となります。

44,エンドリークについて正しいものはどれか。1 つ選べ。

a 腰動脈からの逆行性血流によるリーク:Type Ⅰa
b ステントグラフト近位部からのリーク:Type Ⅰb
c ステントグラフト間の継ぎ目からのリーク:Type Ⅱ
d ステントグラフトの裂け目からのリーク:Type Ⅲ
e ステントグラフト遠位部からのリーク:Type Ⅳ

正解:d

昨年の過去問の改変

45,デジタルマンモグラムの LCD モニタ読影で,正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 部屋の照度への配慮は不要である。
b 3Mega-pixel モニタでの読影が推奨される。
c 腫瘤の評価ではピクセル等倍表示が必要である。
d 原画像のピクセルサイズはモニタのそれより大きい。
e LCD モニタのコントラスト分解能はフィルムよりも劣っている。

正解:e

c、dの選択肢に関しては普段意識していないので難しいですね。結局、モニタはフィルムよりも空間・濃度分解能が劣るということを知っておきなさいという問題ではないでしょうか。2006年第8問(正解d)、第10問(正解d)はモニタがフィルムよりも劣っている点があるという問題が出ています。

a 誤り 部屋の照度への配慮は必要です。部屋を暗くして読影します。

b 誤り 5Mピクセル(500万画素)推奨です。2012年第14問で出題があります。診断専門医試験2015年第3問にも出題されています。

c 誤り 腫瘤でなく、石灰化の方でピクセル等倍表示が要求されます。 実寸表示ではいかなるデジタムマンモグラフィも、モニタ固有のピクセルサイズによって画像が構成されており、非常に情報の少ない画像となっている。モニタのピクセル数が少ないモニタでは、それがより顕著になり、ピクセル数が多いモニタでは精細となる。拡大操作を行うことにより、表示画像の情報量が回復し、相対分解能が上昇する。理論的には、ピクセル対応表示(ピクセル等倍表示)で元来持っている空間分解能を発揮できる。したがって、現画像のピクセルが小さな画像ほど、それがもっている画像情報を発揮するためには高い拡大率が必要である。 腫瘤は拡大しすぎることによりコントラストが感じられなくなり、辺縁がぼけるため、比較的小さな拡大までに判断する。一方、石灰化はピクセル対応表示までは拡大によりその存在診断・形態診断能とも改善するため、その原画像のもつ能力を発揮できるまで拡大操作を行う。少なくとも、石灰化の存在を見逃さないための拡大率を知り、存在が認められた、あるいは疑われた場合にはピクセル等倍拡大を行うことが要求される。そのためには、最低限、石灰化の発見に必要な拡大率を意識し、操作に習熟することが必要である。(マンモグラフィガイドライン 第3版増補版)

d 誤り デジタルマンモグラフィ原画像のピクセルサイズはモニタのそれよりも小さく、ピクセル数が多いため、モニタに表示するためには原画像を任意の大きさに縮小あるいは拡大する作業(再構成)が必要である。(マンモグラフィガイドライン 第3版増補版)

e 正解 空間分解能は、モニタのピクセルの大きさと数によって規定される。実寸表示では、原画像のピクセルサイズがどれほど小さくても、空間分解能はモニタのピクセルサイズに依存するため、情報は乏しい。濃度分解能は、モニタの輝度とモニタのもつ階調に規定される。(中略)だが、それでもフィルムー高輝度シャウカステン観察時に濃度分解能にははるかに及ばず、濃度・コントラストの変更操作が必要である。(マンモグラフィガイドライン 第3版増補版)

46,乳腺造影 MRI の撮影法の推奨で正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 両側同時撮影
b 仰臥位で撮像
c 面内分解能は 3 mm 以下
d 脂肪抑制はサブトラクション法を使用
e ダイナミック造影 MRI の時間分解能は 3 分以内

正解:a

  • 過去問通り

47,非浸潤性乳管癌の画像所見で,誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 造影 MRI で,内部が clumped pattern を示す。
b 造影 MRI で,病変辺縁が spiculated margin を示す。
c マンモグラムで,多形性・区域性の石灰化を示す。
d 超音波検査で,拡張した乳管構造に高輝度エコーを伴う。
e 超音波検査で,のう胞内腫瘤の場合は充実部が広基性を示す。

正解:d

非浸潤性乳管癌の超音波所見は、拡張した乳管構造内に低エコー域を認めます。

48,急激進行性の嘔吐を主訴に来院した新生児の腹部超音波検査で,上腹部に clockwise whirlpool sign を認めた。その後の対応に関して正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 胃管挿入
b 人工肛門造設
c 根治的開腹手術
d 高圧注腸による整復
e 翌日超音波検査再検

正解:c

新生児、clockwise whirlpool sign→中腸軸捻転
治療:開腹での捻転解除、Ladd靭帯切離(Ladd手術)

49,新生児胸部 X 線写真で認めるサインのうち,病的所見はどれか。2 つ選べ。

a sail sign
b wavy sign
c notch sign
d spinnaker sign
e angel wing sign

正解:d,e

過去問に同じ問題あり

50,新生児肺疾患と X 線写真所見の組み合わせで正しいのはどれか。1 つ選べ。

a Gross A 型 食道閉鎖・・・・・・・胃泡の存在
b 呼吸窮迫症候群(RDS)・・・・・両側肺の過膨張
c 先天性横隔膜ヘルニア・・・・・・縦隔の患側偏位
d 胎便吸引症候群(MAS)・・・・・両側肺の網状顆粒状陰影
e 新生児一過性多呼吸症(TTN)・・両側肺門から末梢に拡がる索状影

正解:e

  • a:GrossA→食道と気管の交通なし。
  • b:RDS→肺容量の減少,拡張不良が所見の中心 を担い,びまん性透過性低下,エア・プロンコグラム,網状顆粒状陰影
  • c:健側偏位
  • d:両肺に広がる不均一な斑状影(小無気肺) 過膨脹(胎便によるair trapping) 気胸、気縦隔

51,SPIO 投与後造影 MRIT2 強調像で投与前より低信号化するのはどれか。1 つ選べ。

a 肝血管腫
b 肝内胆管癌
c 大腸癌肝転移
d 低分化型肝細胞癌
e 限局性結節性過形成

正解:e

SPIO造影剤は網内系に取り込まれる陰性造影剤であるため、網内系構造が保たれるFNHには造影効果を認めます。

52,Gd-EOB-DTPA 造影 MRI 検査について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 約半量が腎から排泄される。
b 造影剤の一部は網内系に取り込まれる。
c 肝機能不良例では肝内への取り込みが増加する。
d ほとんどの多血肝細胞癌は肝細胞相で高信号を示す。
e ダイナミック CT と比べて早期肝細胞癌の検出能が優れている。

正解:a,e

  • a ○:添付文書によると、排泄は57%が尿中、39%が糞中です。約半量といえばそうですが(約60%のほうが正しいと思いますが)、他の選択肢からは解答としてaを選ばざるを得ません。
  • b ×:EOBは40%が肝細胞に特異的に取り込まれ胆汁中に排泄。
  • c ×
  • d ×:低信号
  • e ○:早期HCC(高分化HCC)は一般に正常肝と類似の動脈/門脈血流を示し、通常のdynamic CTでは検出困難なことが多い。EOB-MRIであれば肝細胞相でのdefectとして同定可能であり、検出に有用。

53,肝の解剖について誤りはどれか。1 つ選べ。

a 肝尾状葉では尾状突起部が最も頭側に位置する。
b 肝のリンパ流の主要経路は肝十二指腸間膜を通る。
c 肝左葉表面のリンパ流は一部縦隔側へも還流する。
d 右胃静脈異所性還流は肝の偽病変の原因になり得る。
e 転位右肝動脈は上腸間膜動脈から分岐するものが最も多い。

 

正解:a

尾状葉はSpiegel 葉、肝部下大静脈部、尾状突起部の 3 つに分類され、尾状突起部は一番尾側にあたるそうです(分類自体知りませんでした)。

https://radiology.bayer.jp/static/pdf/publications/nichidoku_iho/2014_59/59_22.pdf

54,CTAP 上欠損像として見られないのはどれか。1 つ選べ。

a 肝血管腫
b 再生結節
c 肝細胞腺腫
d 中分化型肝細胞癌
e 限局性結節性過形成

正解:a

  • 動脈相で早期濃染するものを外す?

55,超音波による膵癌のスクリーニングにおいて重要でない膵画像所見はどれか。1つ選べ。

a 低エコー腫瘤
b 多発する石灰化
c びまん性脂肪浸潤
d 囊胞性病変の合併
e 主膵管径 3 mm 以上

正解:c

膵癌を示唆する所見はaの低エコー腫瘤とeの主膵管拡張が挙げられ、さらにbの石灰化は背景膵の慢性膵炎、dの嚢胞性病変はIPMNと考えればいずれも膵癌のリスクファクターとなるためスクリーニングで重要な所見です。cのびまん性脂肪浸潤は選択肢の中だと重要性は低くなります。

56,膵・胆道系について誤りはどれか。1 つ選べ。

a 膵管癒合不全では膵癌を合併しやすい。
b 総胆管と主膵管は十二指腸壁内で合流する。
c 輪状膵は十二指腸下行脚に狭窄を生じやすい。
d 膵管胆管合流異常においては膵炎を合併しやすい。
e 膵管胆管合流異常においては胆道系の癌が合併しやすい。

正解:a

a ×:背側膵からの膵液が、小さく狭い副乳頭に流出するため、膵液がうっ滞し、慢性膵炎が見られることが多い(dorsal pancreatitis)。検出にはMRCPが有用。慢性膵炎からの膵癌発生というルートもなくはないと思いますが、他の選択肢がすべて合っているのでこれを正答と考えます。
b ○:総胆管と主膵管は括約筋の収縮する十二指腸壁内で合流します。
c ○
d,e ○:膵胆管合流異常では、胆汁と膵液の相互逆流によって胆管炎、胆石、胆道癌、膵炎を起こしやすい。

57,Caroli 病について誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 肝の線維化
b 常染色体優性遺伝
c 肝内胆管癌のリスク
d 腎囊胞性疾患の合併
e central dot sign 陽性

正解:b

b 常染色体劣性遺伝

58,原発性硬化性胆管炎について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 胆石を合併しやすい。
b 胆管癌を合併しやすい。
c 自己免疫性膵炎を合併しやすい。
d 血清 IgG4 高値を示すことが多い。
e 数珠状の胆管拡張を呈することは少ない。

正解:b,c →a,b

  • c:自己免疫性膵炎を合併しやすいのはIgG4関連硬化性胆管炎
  • d:IgG4高値はIgG4関連硬化性胆管炎
  • e:数珠状の胆管拡張を呈するのが特徴。

関連)原発性硬化性胆管炎(PSC) の画像診断、診断基準は?

58番ですが、腹部のCT第3版の193ページ(PSCの記載あり)には『胆石、総胆管結石を併発する頻度が高く』と記載あります。一方、自己免疫性膵炎の有無については記載ありません。

ラム先生ありがとうございます!!!

59,Meckel 憩室について誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 腸間膜の対側に発生する。
b 合併症として腸閉塞がある。
c 異所性組織として胃粘膜を含む。
d 胎生期の卵黄腸管の一部が残存したものである。
e Treitz 靱帯より肛門側 90 cm 程度の空腸に好発する。

正解:e

Meckel憩室の好発部位はTreitz靭帯より肛門側100cm程度の回腸となるので、eが誤ってる選択肢となります。

60,ヘリコバクターピロリ感染症と関係の乏しいのはどれか。1 つ選べ。

a 皺襞腫大
b 鳥肌胃炎
c 萎縮性胃炎
d 腸上皮化生
e 胃底腺ポリープ

正解:e

e :胃底腺ポリープはH.pylori非感染胃に出来ます(fornixや体部大彎側に多い)。
a~d:H.pylori感染を疑う所見

61,急性腎盂腎炎で正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 血行性感染が原因である。
b 熱発を伴わないことが多い。
c 結石がなくても腎盂拡張を生じる。
d 初期診断法として単純 CT が適切である。
e 治療に対する反応が乏しい場合,造影 CT を行う。

正解:c,e

  • a x 逆行性感染が原因
  • b x
  • c ◯ 細菌が発生するエンドトキシンにより尿蠕動が低下し、閉塞機転がないにも関わらず腎盂、尿管が拡張しやすいそうです。
  • d x 単純CTによる診断は推奨されていません。
  • e ◯ 膿瘍形成など難治性の病態の可能性を考えて、ということだと思います

62,常染色体優性多発性囊胞腎(ADPKD)の合併症として最も少ないのはどれか。1 つ選 べ。

a 腎細胞癌
b 尿路結石
c 脳動脈瘤
d 囊胞感染
e 囊胞内出血

正解:a

63,前立腺肥大症について正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 膀胱壁に肉柱形成を伴う。
b 主として中心域が腫大する。
c PSA が異常値を示すことは少ない。
d 全体として T2 強調像で均一な信号を呈する。
e 肥大結節は拡散強調画像で辺縁域と同等の信号となる。

正解:a

  • 前立腺肥大症による尿閉で膀胱壁の肉中形成をきたすのでaが正解となります。
  • b.主として移行域の腫大
  • c.PSAは高値をきたします。
  • d.T2信号は不均一ですね。
  • e.肥大結節は腺構造優位と間質優位で信号が異なりますが辺縁域よりは拡散値が低下しています。なのでPCと鑑別になることがあります。

64,疾患のスクリーニングを行う際,疾患名と検査名の適切な組み合わせはどれか。1 つ選 べ。

a 腎血管筋脂肪腫・・・血管造影検査
b 尿管癌・・・・・・・CT ウログラフィー
c 尿管結石・・・・・・排泄性尿路造影
d 膀胱癌・・・・・・・PET
e 精巣捻転・・・・・・MRI

正解:b

a ×:CT,MRIでの脂肪の存在の証明が診断根拠。DSA(Angiography)では微小動脈瘤が見られることがあるが、スクリーニングとしては不適。
b ○:CTUで尿管壁肥厚や周囲の軟部影を認める
c ×:KUBや単純CTでスクリーニング
d ×:スクリーニングとしてはCTや膀胱鏡など
e ×:US。あるいはdynamic MRIで血流低下を見る。

65,産婦人科臓器・構造で両者が接している組み合わせはどれか。1 つ選べ。

a 卵管間質部・・・・・・卵巣
b 直腸子宮窩・・・・・・前腟円蓋
c 子宮体部・・・・・・・広間膜
d 子宮頸部膣部・・・・・基靭帯
e 子宮円索・・・・・・・子宮動脈

正解:c

66,原発巣に対する手術療法が推奨されないのはどれか。1 つ選べ。

a 子宮体癌頸部間質浸潤
b 子宮体癌浅部筋層浸潤
c 子宮頸癌膀胱筋層浸潤
d 子宮頸癌子宮傍組織浸潤
e 卵巣癌傍大動脈リンパ節転移

正解:c

  • c:膀胱浸潤はstage 4A→CCRT

67,子宮内膜症の発生頻度が低いのはどれか。1 つ選べ。

a 卵 管
b 広間膜
c 子宮円索
d 膀胱子宮窩
e 直腸子宮窩

正解:c

子宮内膜症の発生頻度に関してはいい文献が探せませんでした。ただ、前方の子宮円索の発生頻度は低いように感じます。

68,エコーガイド下針生検を行う臓器として最も不適切なのはどれか。1 つ選べ。

a 肝
b 腎
c 骨
d 乳 腺
e 表在リンパ節

正解:c

骨生検はCT下で行うのが一般的。

69,動脈穿刺について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 腋窩動脈は上腕動脈よりも安全に穿刺できる。
b 大腿動脈穿刺は鼠径溝(皮膚のしわ)を目印にして穿刺する。
c 順行性の大腿動脈穿刺では大腿骨頭下縁の高さで動脈を穿刺する。
d 上腕動脈穿刺のほうが橈骨動脈穿刺よりも神経障害を合併する頻度が高い。
e 鼠径靱帯より頭側で動脈を穿刺すると骨盤腔への出血の危険性が増加する。

正解:d,e

  • a 腋窩動脈穿刺は放射線科領域でほとんど行うことはないと思いますが、普通に考えて上腕動脈よりもリスクは高いと思われます。
  • b 皮膚のしわと大腿骨頭の位置関係には個人差が大きいので(肥満患者など)、必ず透視下に骨頭の位置を確認します。
  • c 順行性穿刺は大腿動脈や膝窩動脈のPTAなどで行うことがありますが、通常の逆行性に比べて穿刺の難度が高いです。ただ、逆行性にしても順行性にしても、穿刺部の目安は骨頭の真ん中です。(IVRマニュアル第2版)
  • d 上腕動脈は正中神経障害のリスクが高いです。橈骨動脈は心カテやAライン確保などよく使うので、比較的安全だと思います。
  • e その通りです。

70,塞栓術に使用する器具および塞栓物質について正しいのはどれか。2 つ選べ。

a ゼラチンスポンジは一時的塞栓物質に分類される。
b 側孔を有するカテーテルをコイル塞栓術に使用すべきではない。
c コイルは凝固能の影響を受けずに血流を遮断することができる。
d プッシャブルコイルを留置する際,ガイドワイヤーを用いることが薦められる。
e ファイバードコイルではコイルの逸脱防止のためにファイバーが付けられている。

正解:a,b(?)

  • a:◯
  • b:?
  • c:×DIC傾向の人には止血効果は乏しい
  • d:×プッシャーあるいは生食フラッシュにより留置
  • e:×ファイバーに形成された血栓により血管を閉塞させる

核医学(71-85)

71,物理的半減期が 24 時間以上の放射性核種はどれか。2 つ選べ。

a 18F
b 67Ga
c 99mTc
d 123I
e 131I

正解:b,e

恒例の半減期問題

  • a.18F 110分
  • b.67Ga 3日
  • c.99mTc 6時間
  • d.123I 13時間
  • e.131I  8日

72,ジェネレータで生成できる放射性核種はどれか。2 つ選べ。

a 81mKr
b 99mTc
c 123I
d 131I
e 201Tl

正解:a,b

過去問に類題あり。

73,放射性医薬品を静脈内に投与しないのはどれか。1 つ選べ。

a 18F-FDG-PET
b 骨シンチグラフィ
c 骨髄シンチグラフィ
d 消化管出血シンチグラフィ
e センチネルリンパ節シンチグラフィ

正解:e

e 皮下注射

74,放射線安全管理について正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 18F-FDG の放射線防護には X 線防護衣が有効である。
b β 線の遮蔽には厚さ 10 mm 程度のアクリル板を用いる。
c 重症患者の場合は一般病棟で放射性医薬品を投与してよい。
d 90Y-イブリツモマブチウキセタンは一般病棟入院患者に投与できない。
e 未使用の99mTc 標識放射性医薬品は十分減衰してから医療廃棄物として廃棄する。

正解:b

  • a:鉛の防護衣は150keV以下のX線に有効.FDGは511keV
  • b:◯
  • c:?
  • d:外来患者にも投与可能
  • e:放射線医薬品取り扱いガイドラインによると<一時保管容器に廃棄された放射性廃棄物は、医療機関の放射線安全管理責任者の指示 にしたがって、保管廃棄室の専用のドラム缶に封入して保管廃棄しなければならない。廃棄物の処理は、指定された廃棄業者に委託する。>

75,検査と放射性医薬品投与後の撮像開始時間の組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。

a 18F-FDG-PET・・・・・・・・・・4 時間
b 骨シンチグラフィ・・・・・・・・3 時間
c 67Ga 腫瘍シンチグラフィ・・・・・2 時間
d 123I 甲状腺シンチグラフィ・・・・24 時間
e 123I-MIBG 心臓シンチグラフィ・・24 時間

正解:b,d

  • a.18F FDG-PET  1時間後
  • b.骨シンチ    3時間後
  • c.Gaシンチ  2日後
  • d.123I甲状腺シンチ   3,6,24時間後
  • e.MIBG心臓シンチ  15〜30分後(早期相),3〜4時間後(後期相)

76,放射性医薬品の集積機序について正しいものはどれか。1 つ選べ。

a 123I は甲状腺内で有機化される。
b 201Tl は受動拡散で取り込まれる。
c 99mTc-GSA は肝 Kupffer 細胞で貪食される。
d 99mTc-ECD は血液脳関門を ATP 依存性に通過する。
e 18F-FDG はグルタミン酸トランスポータを介して取り込まれる。

正解:a

  • a ○:123Iは甲状腺内で有機化される。99mTcO4-は同様に甲状腺に取り込まれるが有機化されないため、甲状腺ホルモンの合成に利用されることなく再び血中へ放出される。

77,検査と前処置の組み合わせで誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 腎動態シンチグラフィ・・・・・水負荷
b 甲状腺123I シンチグラフィ・・・ヨード制限
c 消化管出血シンチグラフィ・・・飲水制限
d 薬剤負荷心筋血流 SPECT ・・・ カフェイン制限
e 18F-FDG-PET・・・・・・・・・激しい運動の禁止

正解:c

c 排尿

78,正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 123I-ioflupane SPECT において本態性振戦では線条体の集積が低下する。
b 123I-MIBG 心シンチグラフィにおいて Parkinson 病では左室集積が低下する。
c 123I-ioflupane SPECT において Alzheimer 型認知症では線条体の集積が低下する。
d 123I-ioflupane SPECT において Lewy 小体型認知症では線条体の集積が低下する。
e 123I-MIBG 心シンチグラフィにおいて進行性核上性麻痺では左室集積が低下する。

正解:b,d

123I-ioflupane

  • 集積低下あり:パーキンソン病、レビー小体病、多系統萎縮症、進行性核上麻痺、大脳皮質基底核変性症
  • 集積低下なし:本態性振戦、薬剤性および心因性パーキンソニズム、アルツハイマー

123I-MIBG

  • レビー小体病(PD、DLB)で集積低下。
  • MSA-Pで軽度低下
  • PSP、CBD、本態性振戦でほとんど正常

79,脳循環について正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 血圧の上昇に応じて脳血流が増加する。
b 大脳皮質梗塞では,対側視床の血流が低下する。
c 脳灌流圧低下では,細動脈の血管抵抗が増加する。
d 動脈血二酸化炭素分圧が上昇すると脳血流は低下する。
e Misery perfusion の領域では,脳酸素摂取率(OEF)が上昇する。

正解:e

Misery perfusion 領域(「貧困潅流症候群」と言われ、代謝の要求に比して十分な血流が無く哀れな状態になっている訳で、まだ血流の改善を図れば梗塞にならないよう救命出来る状態)はOEFが上昇しています。

脳循環調節に関してはこのサイトで詳しくまとめられています。

http://square.umin.ac.jp/TNMT/SHOKO/287.html  教育講演「脳循環の調節機序」

80,負荷心筋血流シンチグラフィが最も有用なのはどれか。1 つ選べ。

a 拡張型心筋症の予後予測
b 心アミロイドーシスの診断
c 不整脈原性右室心筋症の診断
d 急性心筋梗塞治療前の責任冠動脈の同定
e 慢性虚血性心疾患の血行再建術の適用決定

正解:e

  • e ○:可逆的虚血心筋か非可逆的障害心筋かの鑑別、つまり心筋viabilityを評価して、血行再建術の適応などを判断する。

81,骨シンチグラフィで集積異常が見られないことが多いのはどれか。1 つ選べ。

a 大腿骨頭壊死
b 人工関節の loosening
c 悪性リンパ腫の骨浸潤
d 胃癌のびまん性骨転移
e ビスホスホネートによる顎骨壊死

正解:c

硬化性病変は集積しやすく、破骨性病変は集積しにくいです。

82,67Ga シンチグラフィで生理的集積を示さないのはどれか。1 つ選べ。

a 大 脳
b 涙 腺
c 肝 臓
d 腸 管
e 骨 髄

正解:a

83,18F-FDG PET において有意な集積亢進を呈しにくいのはどれか。1 つ選べ。

a 甲状腺腫
b 下垂体腺腫
c 線維性骨異形成
d 耳下腺多形腺腫
e 膵管内乳頭粘液性腺腫

正解:c

線維性骨異形成のFDG集積は他選択肢に比べて低いです。

84,異所性胃粘膜シンチグラフィに使用する放射性医薬品を投与した 30 分後に全身像を撮 像した場合,陽性描画されないのはどれか。1 つ選べ。

a 唾液腺
b 甲状腺
c 胃
d 腎 臓
e 大 腸

正解:e

異所性胃粘膜シンチグラフィには99mTcO4を用いる。
(以下、添付文書より)
99mTcO4は静脈内投与後、速やかに血中から消失し、唾液腺、甲状腺および胃粘膜に特異的に集積する。その後、腎から尿へおよび腸から糞への2つのルートで体外へ排出される。
・静脈内投与後1日で約30%が尿中へ排出され、それ以降尿中への排泄はわずかである。一方、その時期から糞中排泄が次第に増え始め、投与後8日には投与量の約60%が排泄される。

よって、投与30分後に陽性描画されないのは大腸です。

85,RI 内用療法において誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 89Sr はベータ線放出核種である。
b 甲状腺癌の RI 内用療法は131I-NaI カプセルを内服する。
c 甲状腺癌術後のアブレーションは入院が必要である。
d Basedow 病の治療に用いられる核種の物理的半減期は約 8 日である。
e CD20陽性の悪性リンパ腫に対するRI内用療法では予め111In標識抗体でイメージン グする。

正解:c

c 2010年より、専門医教育研修を受けたものが当該医療機関で実施する場合に限り、1110MBq(30nCi)術後のアブレーションを目的とした外来投与が可能となりました。

治療(86-105)

86,画像誘導放射線治療(IGRT)で正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 週 1 回施行する。
b CTV 縮小が可能となる。
c 呼吸性移動臓器に適用できない。
d X 線を用いた治療時取得画像が必要である。
e 治療時取得画像と治療計画時画像の照合中心の誤差を 5 mm 以内とする。

正解:e
https://www.jastro.or.jp/customer/guideline/2016/10/IGRT.pdf
詳しくはIGRTガイドラインを参照

  • a:毎回の照射時に行い位置誤差を縮小する
  • b:位置誤差を縮小するのでPTVが縮小されます
  • c:肺や肝臓にも使用します
  • d:超音波装置も許可されています。MRIライナックが導入されればMRIも許可されると思います
  • e:ガイドラインに5mm以内に縮小することと記載があります。

87,直列臓器はどれか。2 つ選べ。

a 肺
b 胃
c 肝 臓
d 腎 臓
e 視神経

正解:b e

直列臓器は消化管と脊髄

  • a:並列
  • b:直列
  • c:並列
  • d:並列
  • e:直列

88,骨盤部位の放射線治療に伴う消化管有害事象で正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 小腸より大腸に多い。
b イレウスは晩期に多い。
c 直腸潰瘍は早期に多い。
d 化学療法併用で増強しない。
e 強度変調放射線治療の使用で減少できる。

正解:b e

  • a:消化管の中で最も弱いのは小腸
  • b:イレウスは晩期障害
  • c:潰瘍も晩期障害
  • d:化学療法併用で有害事象は増える 何故か専門医試験で頻出
  • e:強度変調放射線治療で消化管線量が低減するので消化管有害事象は軽減できるはず。


89,疾患と照射法の組み合わせを示す。総処方線量が最も高いのはどれか。1 つ選べ。

a 乳房温存術後・・・・寡分割照射
b 肺転移・・・・・・・定位放射線治療
c 脳転移・・・・・・・定位手術的照射
d 脊椎転移・・・・・・前後対向 2 門照射
e 前立腺癌・・・・・・強度変調放射線治療

正解:e

  • a:43Gy/16回程度
  • b:48Gy〜60Gy/4〜5回程度
  • c:30Gy/3回程度
  • d:8Gy/1回 や 30Gy/10回など
  • e:70Gy/35回程度

89番ですが、前立腺は3DCRTでは70位が限界でしたが、より高精度な治療で70後半まで処方できるようになりました。なのでIMRTでは74~78Gyと覚えておいた方が良いと思います。今後類題で咽頭癌と並ぶことがあり得ると思いますので。

yw先生ありがとうございます!

90,密封小線源治療の線源種類と使用方法で誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 60Co ・・・・・・腔内照射
b 125I・・・・・・・腔内照射
c 137Cs・・・・・・組織内照射
d 192Ir  ・・・・・・腔内照射
e 198Au・・・・・・組織内照射

正解:b

  • a:60CoでRALSをやっている施設もあります
  • b:125Iは前立腺組織内照射に使用
  • c:137Csは舌癌の組織内照射に使用
  • d:192IrはRALSで頻用される線源 ちなみに半減期は74日
  • e:198Auは舌癌の組織内照射に使用


91,播種のない脳腫瘍の放射線治療で照射範囲を最も大きく設定するのはどれか。1つ選べ。

a 上衣腫
b 膠芽腫
c 胚細胞腫
d 乏突起膠腫
e 脳原発悪性リンパ腫

正解:e

脳腫瘍
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/02central_neuron.pdf
リンパ腫
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/08blsbc.pdf

詳しくはガイドライン参照

  • a:術後照射を行う。切除腔から1〜2cm WHO classによる
  • b:CTVはT2もしくはFLAIRで高信号域から1.5〜2cm程度
  • c:全脳室照射
  • d: CTVはT2もしくはFLAIRで高信号域から1〜1.5cm程度
  • e: 全脳照射。下は第2頚椎まで、前は眼球後方もきっちり入れる。

 

92,転移性脳腫瘍で正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 最も多い原発巣は肺癌である。
b 37.5 Gy/15 回/3 週で全脳照射を行う。
c 非小細胞肺癌に予防的全脳照射を行う。
d 全脳照射の認知機能障害は早期に多い。
e 定位放射線照射と全脳照射は併用しない。

正解:a b

詳しくはガイドライン参照

緩和
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/10palliative_care.pdf

  • a:順位は①肺癌②乳癌③直腸癌 https://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/202.html
  • b:全脳照射のスケジュールは30Gy/10回〜40Gy/20回程度まで
  • c:予防全脳照射は肺小細胞癌
  • d:認知機能障害は晩期有害事象
  • e:定位と全脳の併用は問題なし

93,声門上部癌(喉頭癌)T2N0M0 の根治的放射線治療の晩期有害事象で最も頻度が低い のはどれか。1 つ選べ。

a 頸動脈狭窄
b 喉頭軟骨壊死
c 口腔粘膜潰瘍
d 甲状腺機能低下
e 耳下腺機能低下

正解:b→c

声門上部癌T2N0M0の標準治療は全頸部照射。
CTVは頸部リンパ節領域(level Ⅳb および両側Ⅱ〜Ⅳa)
選択肢の有害事象全部が起こると言われているが喉頭軟骨壊死はやや頻度が低そう
ガイドライン上も喫煙が関連しているので禁煙すれば減るかもというニュアンスで書かれている。
数字であげている文献は見つけられませんでした。引き続き探して見ます。

<訂正>

照射野を考え直したところ口腔内の線量は高くないので口腔内潰瘍が起こらないというので良いのではないかと思います。


94,胸部食道癌(扁平上皮癌)で化学放射線療法が標準治療であるのはどれか。1 つ選べ。

a T1aN0M0,深達度 m3,長径 3 cm
b T1bN0M0,深達度 sm2,長径 3 cm
c T2N1M0,長径 5 cm
d T3N0M0,長径 6 cm
e T3N1M0,長径 5 cm

正解:b?

ガイドライン上では
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/05digestive_apparatus.pdf

表在癌でESD後にリンパ節転移が疑われる症例 ESDで取りきれない症例および手術困難例が化学放射線療法の適応となっています。
現時点では食道癌ガイドライン上もstageⅡ以上の癌に対しては術前化学療法+手術を弱い推奨としているようです。
aとbですが非常に悩ましいと感じましたが一応どちらかといえばbが正解のように感じます
aはESDオンリーでも許される(ただし進達度m3ならESD後放射線治療も考慮すべきだとは思いますが)bは進達度sm2ならばリンパ節転移の確率40%程度なのでESDをやったとしても「リンパ節転移を疑う」の基準にかかる気がします。
試験中激しく悩みました。。。


95,乳房温存術後の放射線治療で誤っているのはどれか。1 つ選べ。

a 全乳房照射を行う。
b 4 MV の X 線を用いる。
c 非浸潤性乳管癌には省略してよい。
d 腋窩リンパ節転移例で所属リンパ節照射を行う。
e 腫瘍床ブースト照射の併用で乳房内再発が減少する。

正解:c

  • a:全乳房照射が標準です
  • b:乳腺は皮膚に近い臓器なので4MVもしくは6MVのX線の使用が標準です
  • c:非浸潤性乳管癌でも照射します
  • d:腋窩リンパ節転移が4つ以上なら鎖骨上窩リンパ節領域も照射します
  • e:若年者や断端がclose to marginもしくはpositiveの症例では腫瘍床への照射で局所再発が減ります

 

96,鼠径リンパ節領域を CTV に設定するのはどれか。1 つ選べ。

a 腟癌
b 膀胱癌
c 直腸癌
d 肛門癌
e 子宮頸癌

正解:d

  • a:正直微妙な選択肢かと思います。膣癌でも下三分の一に発生した場合には鼠径リンパ節領域も入れますが。。。下三分の一でなければ子宮頸癌に準じたリンパ節領域
  • b:照射領域リンパ節は内・外腸骨リンパ節領域
  • c:照射領域リンパ節は傍直腸リンパ節/内・外腸骨リンパ節領域
  • d:照射領域リンパ節は鼠径リンパ節および傍直腸リンパ節/内・外腸骨リンパ節領域
  • e:照射領域リンパ節は仙骨前リンパ節領域/内・外・総腸骨リンパ節領域


97,子宮頸癌で正しいのはどれか(病期は FIGO 分類)。2 つ選べ。

a 根治放射線治療で妊孕性が温存できる。
b 原発巣の進展範囲は MRI で評価してよい。
c ⅣA 期は同時化学放射線療法が第一選択である。
d CT で有意な傍大動脈リンパ節腫大はⅣB 期である。
e IB1 期の根治的放射線治療の 5 年生存率は約 60% である。

正解:c d

  • a:卵巣の永久不妊は6Gy程度なので根治照射時に卵巣を守るのは難しいです
  • b:FIGO分類ではMRIやCTは治療に際し使用しても良いが進達度判定に使用してはいけない
    とFIGO1994ではなっていたのですがFIGO2008では大きさの評価には画像を使用することは必須ではないが推奨となっています。進展範囲は相変わらず画像での評価ではなくて内診での評価になっていたと思うのですが細かいところは自信がないです。
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19342051
    ここに新しいFIGOが載っているので時間があるときに読みます。。。
  • c:Ⅲ期およびⅣA期はCCRTが標準治療
  • d:FIGOでも傍大動脈リンパ節転移等の遠隔への転移は画像での評価が許されている(と思います)小骨盤腔を超えているのでⅣBです
  • e:ⅠB 1の治療成績は5年生存率で80〜90%程度だったと思います


98,限局期の Hodgkin リンパ腫(低リスク群)の放射線治療で正しいのはどれか。1 つ選 べ。

a 化学療法を同時併用する。
b 併用療法に R-CHOP を用いる。
c 線量分割を 20~30 Gy/10~15 回/2~3 週とする。
d 標準的な治療後の 5 年生存率は約 70~80%である。
e 照射野は治療開始前に病変が存在したリンパ節領域とする。

正解:c
詳しくは放射線治療ガイドライン参照

https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/08blsbc.pdf

  • a:限局期ホジキンリンパ腫は化学療法→放射線治療の順次治療
  • b:ホジキンリンパ腫の基本的な化学療法はABVD
  • c:治療線量は低リスク群なら20〜30Gy
  • d:低リスク群の5年生存率は90〜95%
  • e:低リスク群はISRT(involved site radiation therapy)化学療法前の画像による腫瘍部をGTVとしてマージンをつけるやり方。

99,肛門癌化学放射線療法に用いる薬剤はどれか。1 つ選べ。(TS1 はテガフール・ギメラ シル・オテラシルカリウムである)

a TS1 + ゲムシタビン
b TS1 + シスプラチン
c 5-FU+ シスプラチン
d 5-FU+ カルボプラチン
e 5-FU+ マイトマイシン C

正解:e

肛門癌は5FU+マイトマイシンC
その他よく試験に出るのは肺小細胞癌のシスプラチン+エトポシド(CDDP+VP-16)


100,緊急放射線治療の対象はどれか。2 つ選べ。

a 多発脳転移
b 癌性胸膜炎
c 腫瘍内出血
d 上大静脈症候群
e 腫瘍性脊髄圧迫

正解:d e

緊急照射は上大静脈症候群/脊髄圧迫


101,術後照射の処方線量が最も少ないのはどれか。1 つ選べ。

a 髄芽腫
b 神経芽腫
c Wilms 腫瘍
d Ewing 肉腫
e 横紋筋肉腫

正解:c

  • a:髄芽腫は24Gy/12回
  • b:神経芽腫は20Gy/10回程度が推奨
  • c:wilmsの術後照射は10.8Gy/6回
  • d:Ewing腫瘍では50〜60Gy程度。40Gy未満の照射では局所制御が低下するとの報告がある
  • e:横紋筋肉腫は断端陰性例で36Gy/20回、肉眼的残存例では45Gy/25回

102,断端陰性でも術後照射を必要とする可能性が高いのはどれか。1 つ選べ。

a 肺癌
b 直腸癌
c 食道癌
d 下咽頭癌
e 子宮体癌

正解:d?

下咽頭癌はリンパ流が豊富なためリンパ節転移が多く非常に予後不良。断端陰性でも術後照射症例が多いイメージがありますが。

断端陰性でも節外浸潤陽性なら照射を行うのでdが正解と考えます。


103,60 歳代,男性,PS1。前立腺癌(初診時 PSA 9.4 ng/ml,Gleason score 4+3=7, cT1cN0M0)と診断。正しいのはどれか。2 つ選べ。

a 監視療法
b 前立腺全摘術
c 125I 永久挿入療法
d 外部照射と 2 年間のホルモン療法
e 前立腺全摘術と 6 ヶ月間のホルモン療法

正解:bc?

前立腺癌のリスク別治療法は専門医試験頻出ですのでガイドラインは一度読んでもいいかもしれないです。ただしかなり動きがある範囲ではあるので今後はどうなるかは不明です。
放射線治療ガイドライン
泌尿器
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/2016/06urinary.pdf

  • a:監視療法はグリソンが6以下を対象とすることが多い
    http://www.urol.or.jp/info/guideline/data/23_prostatic_cancer_2016.pdf
  • b:癌治療学会のガイドライン(http://www.jsco-cpg.jp/guideline/26.html)では「期待余命が 10 年以上で PSA<10 ng/ml,Gleason スコア 7 以下,かつ T1c-T2b までが,前立腺全摘除術の理想的な適応基準」ということになっています。ただし、2016年の前立腺癌診療ガイドラインでは中リスクでも前立腺摘出術は推奨グレードAなのでなんともいえない気もしますが。。。
  • c:125Iの治療は低〜中リスクに適応あり
  • d:外照射はリスク分類にかかわらず適応ありです。
    アジュバントのホルモン療法は低リスクなら不要、中リスクなら6ヶ月以上、高リスクなら24ヶ月以上が良いのではないかと思われるが詳細な期間についてのコンセンサスはないです。
    放射線治療ガイドライン上は中リスクが4〜6ヶ月、高リスク群は24〜36ヶ月となっているのでこれはホルモン療法が長すぎるので不正解選択肢ではないかと思います。
  • e:bを参照

<追記>

専門医会の講習では専門医試験の解答は治療計画ガイドライン2016から考えてくださいという話があったようです。

それを考えると回答はbcでしょうか。

104,原発性肺癌の定位放射線治療で正しいのはどれか。1 つ選べ。

a 肺門リンパ節を CTV に含める。
b 早期有害事象に肋骨骨折がある。
c 腫瘍径 3 cm 以内がよい適応である。
d 腺癌では扁平上皮癌より線量増加する。
e 肺門型には 48 Gy/4 回/1~2 週を用いる。

正解:c

肺に対する定位放射線治療は局所のみT1-2N0症例に適応ありです

  • a:リンパ節領域は照射しません
  • b:肋骨骨折は晩期有害事象
  • c:大きくても5cm未満、3cm以下が良い適応です
  • d:病理型による線量増加は今の所ないです
  • e:肺門型には分割回数を多くした治療を行います。本邦ではJROSG10-1に準じた60Gy/8回が多く行われているように思われます。


105,右肺上葉扁平上皮癌 T2N3M0 に対して根治的化学放射線療法を計画した。正しいのは どれか。2 つ選べ。

a 両側肺門を CTV に含める。
b 肺 V20 を 30% 以内に設定する。
c 74 Gy/37 回/7.5 週まで治療を行う。
d 下葉原発より体内標的体積が小さい。
e 放射線単独治療より 1 回線量を減らす。

正解:b d

非小細胞癌の治療について

  • a:両側肺門への照射は肺野線量が多くなるので行いません
  • b:放射線治療ガイドラインでは肺の線量制約はV20<37%およびMLD(mean lung dose)<20Gyとされています。
  • c:74Gyの高線量治療はRTOG0617において60Gyの治療と比較し局所制御が悪い&死亡リスクも高く”非”推奨です
  • d:下葉原発では上葉原発と比べ同じ大きさでも呼吸性移動が大きいため体内標的体積は大きくなります。
  • e:CCRTでも1回線量を減らすことは基本的にありません。

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