2009年放射線科診断専門医試験解答解説【71-75】
問題原本はこちらからご覧ください。
・びまん性に膵腫大の疑い。体部周囲にcapsule like rimを認めている。また、FDG-PETにて膵頭部および体部に淡い集積あり。いずれも自己免疫性膵炎を示唆する所見。
・ただし、膵癌と腫瘤形成性膵炎の鑑別診断は保険適応になっていたが、炎症にも集積をし、鑑別は困難であると結論付けられ、保険適用から外れた。
参考)
・膵癌のFDG-PET
・自己免疫性膵炎の画像診断
・FDG-PETにて膀胱の右上方に集積あり。SUVmaxは10.2→13.7と高値を維持している。この点から正常腸管や腺腫を除外か。ただし、腺腫でも高値を示すことはあり、これだけで大腸癌の可能性が高いというのもどうか。
・場所からは正常卵巣でも矛盾しない。卵巣への生理的集積は、排卵期から黄体期に認め、今はこの時期に該当する。したがってeを選ばせようとしていると思われる。
・99mTcO4シンチグラフィで異所性胃粘膜シンチグラフィとも呼ばれる。メッケル憩室は、臍腸間膜管の遺残物で、半数に胃粘膜を認める。今回膀胱の直上に異常集積を認めており、メッケル憩室への集積が疑われる。
・十二指腸にも集積を認めるが、これは胃からの流出か。
参考)メッケル憩室の画像診断
・CTにて右下顎骨にすりガラス状に膨張する骨変化あり。骨シンチ、下顎骨SPECTにて著明な集積を認めている。線維性骨異形成を疑う所見。
・びまん性に骨集積あり。腎の描出が見られない。いわゆるsuper bone scanのパターン。関節や肋軟骨部の集積亢進も認めている点より、副甲状腺機能亢進>多発骨転移を疑う所見。
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