2009年放射線科診断専門医試験解答解説【56-60】
問題原本はこちらからご覧ください。
・輸精管の石灰化を両側に認めている。他左側には静脈石を疑う石灰化あり。
参考)輸精管の石灰化の画像診断
・骨盤骨の骨硬化をびまん性に認める。造骨性の骨転移の疑い。男性であり、まず前立腺癌が疑われる。
・ALPは肝、骨、腸、胎盤に存在する酵素。広範な骨転移では上昇する。
・子宮内腔から膣部にかけて腫瘤あり。腫瘤はT2WIにて不均一な高信号と低信号の混在あり、T1WIでは基本低信号だが、一部高信号域あり、出血が示唆される。造影にてほとんど造影されない。ポリープならば造影効果は強いはずであり、体癌が疑われる。
参考)
・子宮内膜ポリープ/子宮内膜増殖症(過形成)のMRI画像診断
・子宮体癌のMRI画像診断
・直腸と膀胱の間にニボーを有する液体貯留あり。T2WIではshadingを示唆する低信号を尾側に認めており、T1WIでは出血を疑う高信号域あり。処女膜閉鎖症に伴う膣留血症の疑い。
参考)処女膜閉鎖の画像診断
・骨盤内正中部にニボーを有する腫瘤あり。ニボーを形成する腹側の部分は、T1WIにて高信号、脂肪抑制T1WIにて信号低下を認めており、脂肪成分が疑われる。成熟嚢胞性奇形腫を疑う所見。ニボーの正中やや右側よりの球形構造はhair ballか。
・腫瘍内に充実性の壁在結節(増強効果あり)が存在することある。成熟嚢胞性奇形腫では悪性を意味しない。結節をdermoid nipple、Rokitansky protuberanceなどと呼ばれる。多くの場合、ここに三胚葉性の組織が含まれる。
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