2010年放射線科診断専門医試験解答解説【21-25】
問題原本はこちらからご覧ください。
21の解答:c
・胸部レントゲンにて左の胸膜の不整な肥厚あり。胸部CTでは、縦隔側優位に胸膜の不整な肥厚を認めており、悪性胸膜中皮腫を疑う所見。
・中皮腫は、心膜、腹膜、精巣鞘膜などに生じるが、胸膜が8割程度と最多。
参考)胸膜中皮腫の画像診断
22の解答:e
・関節リウマチ患者において、両側下葉末梢優位に網状影あり。間質性肺炎あり。
・蜂巣肺は認めない。小葉中心性陰影は認めない。
・結核ではないので、治療の開始は禁忌ではない。
・当然薬剤性肺障害の発症に留意が必要。
RA患者に対し,MTXと生物製剤を使用する際胸部CTで注意を要する肺病変
- 肺結核→MTXと生物製剤を使用は禁忌。
- 慢性(線維化)間質性肺炎
- COPDなどの慢性肺疾患
- 非結核性抗酸菌症を否定できない陰影を認めた場合には、精査する。
23の解答:c
・左中肺野に腫瘤状陰影あり。周囲に透過性亢進あり。気管支閉鎖症を疑う所見。
参考)気管支閉鎖症の画像診断
24の解答:a.d
・両側肺門部を中心にコンソリデーションあり。両側CP angleの鈍化あり。Kerley B lineあり。
参考)
・肺水腫の画像診断
・癌性リンパ管症の画像診断
25の解答:c
・肺門部には著明な石灰化リンパ節あり。卵殻状の形態。左上葉には大陰影あり。珪肺を疑う所見。
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