問題原本はこちら(日本医学放射線学会)を参照ください。
66,50 歳代の女性。パーキンソン病の診断で加療中である。患者の脳 SPECT(A)と,同一放 射性医薬品による正常例の SPECT(B)を示す。
放射性医薬品として用いられたのはどれか。1 つ選べ。a 99mTc-ECD
b 99mTc-HMPAO
c 123I-IMP
d 123I-ioflupane
e 123I-iomazenil
66の解答:d
- ドパミントランスポーターシンチグラフィ。123I-ioflupane。ダットスキャン®。これによりDLBの診断能が上がっただけでなく、PDか否かの鑑別にも有用となった。
参考)
・ドパミントランスポーターシンチの画像診断
・レビー小体型認知症(DLB)の画像診断、症状、治療、予後
67,80 歳代の女性。進行性の認知機能障害や転倒などを主訴に来院し精査となった。 123I-MIBG シンチグラムを示す(Early HM:1.62,Delay HM:1.14)。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。a 正常圧水頭症
b 前頭側頭型認知症
c Lewy 小体型認知症
d Alzheimer 型認知症
e 脳血管性パーキンソニズム
67の解答:c
- H/M比の低下が認められる。
H/M比の低下を認める疾患
- 糖尿病
- 心不全、
- 虚血性心疾患、
- 不整脈疾患、
- びまん性レビー小体病(パーキンソン病、レビー小体型認知症)、
- 家族性アミロイドーシス、
- MSA
問題原本はこちら(日本医学放射線学会)を参照ください。
68,60 歳代の男性。2 か月前から,出勤時に駅の階段を上ると前胸部から咽頭にかけての 絞灼感を自覚するようになり来院した。精査を目的に施行された201Tl 負荷心筋 SPECT を示す。
所見として正しいのはどれか。1 つ選べ。a 心筋虚血なし
b 左前下行枝領域の梗塞+虚血
c 右冠動脈領域の虚血
d 右冠動脈領域の梗塞+虚血
e 左前下行枝および右冠動脈領域の梗塞
68の解答:b?
- 短軸像。中隔から前壁、一部下壁にも異常低下あり。中隔および前壁の一部で再分布がある。梗塞+虚血の混在のパターンか。LAD領域がメイン。
負荷-安静検査の心筋SPECTパターン
負荷で集積低下の後、安静にて、
①改善=完全再分布=「誘発虚血」
②一部改善=不完全再分布=「梗塞と虚血の混在」
③不変=固定制欠損=「梗塞」
④さらに低下=逆再分布=「再灌流後、正常と異常の心筋の混在」
69,20 歳代の女性。前頸部に腫瘤を自覚し来院した。甲状腺超音波検査で左葉の大半を占め る腫瘤が指摘された。Free T3 と Free T4 が高値を示している。99mTcO4 - を用いた甲状腺 シンチグラムを示す。
可能性が最も高いのはどれか。1 つ選べ。a Plummer 病
b 悪性リンパ腫
c 甲状腺髄様癌
d 甲状腺分化癌
e 甲状腺未分化癌
69の解答:a
- 甲状腺機能亢進症があり、99mTcO4–にて甲状腺右葉に著明な集積亢進あり。Plummer病を疑う所見。
70,20 歳代の女性。睡眠時無呼吸症候群の精査を目的に来院した。頸部単純 CT を示す。
放射性医薬品として診断に有用なのはどれか。2 つ選べ。a 99mTcO4 –
b 99mTc-MIBI
c 123I-NaI
d 123I-MIBG
e 201TlCl
70の解答:a,c
- 頸部単純CTにて正中に高吸収域あり。また本来甲状腺のある部位に甲状腺を認めず、異所性甲状腺の疑い。甲状腺を描出するには、99mTcO4–と123I-NaI。
→2014年トップに戻る。
ご案内
腹部画像診断を学べる無料コンテンツ
4日に1日朝6時に症例が配信され、画像を実際にスクロールして読影していただく講座です。現状無料公開しています。3000名以上の医師、医学生、放射線技師、看護師などが参加中。画像診断LINE公式アカウント
画像診断cafeのLINE公式アカウントで新しい企画やモニター募集などの告知を行っています。 登録していただくと特典として、脳の血管支配域のミニ講座の無料でご参加いただけます。
関連記事はこちら
